中国の第5世代ステルス戦闘機FC-31が中東で注目集める―香港メディア

13日、香港メディアの香港01は、「World Defense Show(WDS)2024」において、中国の第5世代ステルス戦闘機FC-31が注目を集めたことを伝えた。写真はFC-31

2024年2月13日、香港メディアの香港01は、先日閉幕したサウジアラビア王国政府主催の総合防衛展示会「World Defense Show(WDS)2024」において、中国の第5世代ステルス戦闘機「FC-31鶻鷹(FC-31 Gyrfalcon)」関連の展示が注目を集めたことを伝えた。

「World Defense Show(WDS)」は、サウジアラビア王国の軍事産業総局(GAMI)が22年に立ち上げた総合防衛展示会で、今年は2月4~8日の日程で開催された。記事によると、米国やロシアの軍事産業企業も出展した中で、中国からは36社が参加し、全招待国の中で一番広い4668平方キロの展示スペースを占めていたという。また、人民解放軍所属の曲技飛行隊「八一飛行表演隊」が、同展示会に空軍として世界で初めて参加を果たした。

記事は「今回の展示会を総括すると、最も注目を集めたのは中国工業集団(AVIC)が製造する第5世代ステルス戦闘機FC-31だ。FC-31はまだ開発段階ながら、空母での運用を目的に、最高速度がマッハ1.8、戦闘行動半径が1207キロで設計されており、米国のF-35などの第5世代戦闘機の潜在的な競争相手とする見方もある」とした上で、「イスラエル以外の中東国家にとって、米国のF-35を買うのは現実的ではない。そこへFC-31戦闘機を提供することで、中国は中東国家の国防の空白を埋めようとしている。ガザ地区や紅海などの区域での衝突が激しさを増す一方で、FC-31を見せつけることにより、対空戦力を増強したい中東各国の注意を引こうとしている」ことや「中国は軍事面の商売を通じて中東各国と関係を築くことで、石油の取引での見返りを得ようとしている」と指摘した。

記事は最後に、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が公開しているデータを引用し、「18~22年の間で米国が輸出した武器のうち、5分の1がサウジアラビアに売却されている。中国はパキスタン、バングラデシュ、セルビアからの注文が主で、武器輸出額において米国が世界の40%を占める一方、中国は5.2%しかない。もし中国が武器輸出で米国と張り合うつもりなら、大きすぎる差を埋めるために相当な努力をしなければならない」と論じた。(翻訳・編集/原邦之)

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