米共和党員が来港し黎智英氏を支援

壱伝媒集団(ネクストメディア)の創業者である黎智英(ジミー・ライ)氏と『りんご日報』関連企業3社が外国勢力と共謀した疑いの裁判が2月8日に26日目に入った。9日付香港各紙によると、『りんご日報』元副社長の陳沛敏氏は、同社が『逆権六月』『2019年自由之夏』などの出版物を発行しており、うち『2019年自由之夏』は3回発行され、1冊10ドルで販売し「コストを差し引いた収益は612基金に寄付する」と記載され、また「登録ユーザーが無料で閲覧できる中国語と英語の電子ブックを出版する」と証言した。 検察はまた黎氏の携帯電話から入手した2枚の写真も示し、そこには当時のペロシ米下院議長、クルーズ米共和党上院議員、李柱銘(マーティン・リー)氏、陳方安生(アンソン・チャン)氏、莫乃光氏らが写っていた。2019年10月13日に『りんご日報』が掲載した「米国議会議員、林鄭氏の面会取り消しを非難、世界の注目を集める非暴力抗議活動を呼びかける」というタイトルの記事のトップには「支援のため香港を訪問」と書かれ、記事にはクルーズ氏の写真も添えられている。陳氏はこの報道とクルーズ氏が当時香港を訪問したことを確認し、米下院での「香港人権・民主主義法案」の採決前夜だったことを明らかにした。記事では当時、クルーズ氏が陳方氏らと面会したことが報じられている。

検察は『りんご日報』が2019年9月20日、2019年9月27日、2019年10月9日に発行した出版物『2019年自由之夏』を法廷で提示した。英語版のタイトルは『Freedom 2019 Summer』。裁判官は、出版物の実体版のデザインと紙の品質を観察し、この出版物は新聞というよりも雑誌に近いと評した。『Freedom Summer 2019』の表紙は「光復香港、時代革命」「5つの要求、どれも不可欠」などの抗議スローガンをさまざまに組み合わせてデザインされている。裏表紙には「11.24血債票償」とあり、英語版にも「Punish Killers with Voters」(意訳:有権者によって殺人者を罰せよ)と書かれており、最終ページの下部に記載された印刷業者はこの事件の被告の一社でもある 「蘋果日報印刷有限公司」となっている。

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