独、24年の成長率予測を0.2%に引き下げへ=関係筋

Christian Kraemer Rene Wagner

[ベルリン 13日 ロイター] - ドイツ政府が2024年の国内総生産(GDP)予測を下方修正し、成長率を昨年10月時点の前年比1.3%から0.2%へ引き下げることが13日、分かった。来週に発表する報告書に盛り込む。事情を知る関係筋が明らかにした。

世界経済の低成長や、ドイツの連邦憲法裁判所が一部の財政支出を違憲と判断したため予算に大きな穴があいたのが要因だという。

経済省の報道官は13日夕、数値についてはコメントすることはできないとし、正式な報告書が発表された時点で政府がコメントを出すと付け加えた。

経済省は今月7日に発表した別の月報で、紅海での情勢を含めた地政学的な緊張や、国内での一連のストライキによってドイツの経済回復がさらに遅れる可能性があると警告していた。

23年のドイツのGDPは0.3%減り、高インフレと金利上昇、世界経済低迷が逆風となった。

ドイツのIFO経済研究所とキール世界経済研究所(IfW)もそれぞれ24年のドイツの成長率見通しを下方修正したが、明らかになった政府予測よりは楽観的な見方を示していた。IFOは従来予測の0.9%から0.7%へ、IfWは1.3%から0.9%へそれぞれ引き下げた。IFOとIfWは3月にそれぞれ最新の見通しを発表する予定だ。

一方、ドイツ産業連盟(BDI)は1月中旬に成長率が0.3%にとどまるとの予測を発表し、経済が「足踏み状態」にあると警告していた。

政府が来週発表する報告書では、昨年10月時点で前年比1.5%増になると予測していた25年のGDPは更新しない見込み。政府は今年春に25年予測を更新する見通しだ。

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