《能登半島地震》心寄せるメッセージ、コーヒーに添え贈ろう 1000個目標に群馬・みどり市の店主が企画

メッセージや絵を記入する桐生西小の1年生=7日

 能登半島地震の被災地を支援しようと、群馬県みどり市笠懸町阿左美でコーヒー店を営む安達孝美さん(54)が、「千杯珈琲(コーヒー)プロジェクト」を企画した。手書きのメッセージを添えたティーバッグ型のコーヒーバッグ千個を現地に贈る計画で、メッセージの記入を呼びかけている。

 安達さんは2011年から自宅で料理教室を主宰。その後、コーヒーも味わってもらいたいとの思いから、22年2月に「珈琲バールkarei(カレイ)」を開業し、料理を教えながらコーヒー豆や飲み物を販売している。

 元日に起きた地震後、次々に明らかになる被災地の状況に心を痛め、支援を決意した。救援や復旧の妨げにならないよう、コーヒーバッグを包む小袋にメッセージ入りのシールを貼り、現地に贈ることを思い付いた。「大変な状況に置かれた人たちに温かいコーヒーでほっと一息ついてもらい、文字や絵を通して勇気づけたい」と希望している。

 料理教室の生徒や知人に呼びかけると、支援の輪が広がった。料理を習っていた1人が桐生西小の教諭だった縁で、同校の全校生徒208人にメッセージを寄せてもらうことになった。

 7日には1年生30人が1人2枚ずつ、絵やメッセージを記した。女の子の絵や「頑張ってね」と記した阿部弘毅君(7)は「普通に遊ぶことができない子どもたちに届いてほしい」と色鉛筆を走らせた。みどり市のあずま小中学校の児童生徒も取り組んだ。

 児童らの協力もあり、メッセージは13日時点で約800枚集まった。2月末まで募集し、3月上旬に1枚ずつ小袋に貼り付ける。

 安達さんは「もし千枚を超えても全て被災地に贈りたい。『何かしたい』という多くの人の思いを、コーヒーと一緒に届けたい」と熱を込めた。

 希望者はメール(info@bar-karei.com)で同店へ問い合わせる。

安達さんの元に集まったメッセージの一部

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