国本梨紗インタビュー【完全版】「このお仕事をするようになってから人見知りが消え、趣味の幅もどんどん広がってきています」

By GetNavi web編集部

『ズームイン!!サタデー』のお天気キャスターをはじめ、『超無敵クラス』や『プレミアの巣窟』などのレギュラー番組で話題を集めている、現在大注目の国本梨紗さん。昨年12月に発売されたGetNavi 02・03月合併号でも「NEXTトレンド2024」に登場するや、大きな反響を呼びました。そこで、本誌では語り尽くせなかった彼女の魅力を“完全版”として紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2024年02・03月号に掲載された記事を再編集したものです。
国本梨紗●くにもと・りさ…2003年4月10日生まれ。長野県出身。2020年に『第7キングダム』にてテレビデビュー。現在出演中の『ズームイン!!サタデー』では番組初の現役高校生お天気キャスターに抜擢され、話題に。レギュラー番組に『超無敵クラス』『プレミアの巣窟』など。2023年より、地元の長野県で「白馬村観光大使」としても活躍中。Instagram

【国本梨紗さん撮り下ろし写真】

学生時代は12km先の友人の家まで自転車で通っていました

──国本さんといえば、『超無敵クラス』内の人気企画「チャリ通ジャーニー」で、過酷な長距離の通学路を学生と一緒に自転車で走る様子が話題となりました。私も大ファンの一人です!

国本 ありがとうございます! 「チャリ通ジャーニー」は本当に多くの方から反響がありました。顔や名前を覚えていただくきっかけにもなって、私にとっても忘れられない、大事な企画の一つになっています。

──学生たちと遜色ない力強い自転車の走りにも驚きましたが、もともと体力には自信があるほうなんですか?

国本 そうですね。そもそも、私自身も「チャリ通ジャーニー」に近い環境で育った一人でしたから。出身が長野県の白馬村で、片道12km先の友達の家に遊びに行くというのが日常だったんです(笑)。

──12km!? それってどれくらい時間がかかるものなんですか?

国本 マウンテンバイクに乗っていたというのもありますが、皆さんが想像されるよりも意外と早くて、大体1時間くらいです。それに、私が住んでいた場所は、まだ平坦なところだったのでよかったんです。ただ、友人の家はゲレンデの近くにあり、坂が多かったので大変でしたね。きっとそこで、自然と体力と脚力がついたんだと思います。

──リアル『弱虫ペダル』ですね(笑)。

国本 まさに! 田舎道なので、たまに鹿と出くわしてビックリすることもありましたし(笑)。ただ、上京して自転車に乗って分かったことですが、都会は都会でクルマの往来が激しく、田舎にはない怖さを感じたんです。それでいえば、相手が動物かクルマかの違いだけで、注意しなければいけないのは、きっとどこでも同じなんだなと思いました。

──野生の動物とクルマの危険度を同軸で語る方に初めて会いました(笑)。でも、今の話だと、もしや番組側は、そうした環境で国本さんが育ってきたことを知っていた上で、「チャリ通ジャーニー」の企画に抜擢されたということなんでしょうか?

国本 いえ、多分知らなかったと思います。ですから、私もまさかこんなに自分にぴったりの企画をいただけるとは思わず、ホントに驚いて。出演してくださる高校生たちとお話をしていても共感する部分が多かったですし、どんなことを考えながら自転車を漕いでいるのかとか、自転車通学の魅力を聞くたびに、“分かるなぁ”と思えて楽しかったです。

── 一見すると辛いだけに感じますが、自転車って、あのスピードだからこそ発見できる景色の良さなどがありますよね。

国本 そうなんです。クルマだとあっという間に通り過ぎてしまう景色でも、自転車だとゆっくりと楽しむことができる。季節の移ろいを全身で感じることもできますし、自転車って本当にいいなぁって思います。

──今でも乗っているんですか?

国本 上京してからも、しばらくは15km先のお店に平気で自転車でお買い物に行ったりしていました(笑)。でも、ある日盗まれちゃって。それ以来、トラウマになって最近は自転車から少し離れてしまっていますね。

白馬村で生まれ育ったことが、お天気キャスターの仕事にも活かされています

──また、国本さんは昨年、地元の魅力を全国に伝えるべく、「白馬村観光大使」の第一号にも任命されました。国本さんが感じる白馬村の良さはどんなところですか?

国本 やはり一番は自然の素晴らしさです! 地元に帰るたびに3000m級の山々が目の前に広がっていて、それがまるで私のことを迎えてくれているような幸せな気持ちになるんです。それに食べ物もおいしい! きっと水が澄んでいるのも大きくて。夏場に顔を洗おうと思って蛇口をひねると、いつもキンキンに冷えた水が出てきますし。東京だと少し温い水が出てくることがあるので、そんなときは、“あ〜、村に帰りたい!”って、少しホームシックになります(笑)。

──現在、『ズームイン!!サタデー』でお天気キャスターとしても活躍されていますが、そうした地域による気候や環境の違いの感じ方は、お仕事にも活かされていそうですね。

国本 はい。すごくあると思います。例えば、白馬村は雪の多い場所なので、「国本さんは寒さに強そうだね」と聞かれることが多いんですね。でも、同じ気温でも湿度が異なると、体感が全然違うんです。東京はすごく乾燥しているから数字以上に寒く感じますし、長野は逆に湿度が高いから、気温が低くても意外と平気だったりする。こうした感覚の違いを身を以て知っているのは、お天気をお伝えするうえで、どこかしら役に立っているところがあるのかなと思います。

──確かに、お天気ニュースでよく耳にする「明日は積雪に注意を」という言葉ひとつとっても、雪が滅多に降らない地域と積雪量の多い地域とでは、意味合いが違ってきますよね。

国本 そうですね。東京だと雪で交通が麻痺するおそれがあったり、前日から注意を呼びかけたりしますから、本当に全然違うなって思います。思えば上京したばかりの頃、積雪に備えた電車の計画運休があるという話を聞いたときは、絶対に都市伝説だと思ってました(笑)。

番組で得た知識は友人にめちゃくちゃドヤ顔で語っています(笑)

──また、近年はバラエティをはじめ、さまざまな番組に出演して活躍されていますが、特にご自身にとってチャレンジだったと感じた番組はありますか?

国本 昨年二十歳になり、10月にBS12 トゥエルビの『NEXT TRIP ~心アガる香港!ひとり女子旅』という番組に出させていただいたのですが、初めての海外での一人旅でしたので、それがすごく印象に残っていますね。海外旅行自体は家族で経験があったものの、これまでは台湾や韓国、ハワイなど、多少なりとも日本語が通じる場所ばかりだったんです。でも、香港は全く通じなくて。そんな土地で、お買い物をしたり、自分一人の力で街の魅力を見つけていくという経験はいろんなチャンレジがありましたし、素敵な思い出になりました。

──怖さはなかったんですか?

国本 現地の方は皆さんすごく優しくて、私の“出川イングリッシュ”のような英語も必死に理解しようとしてくださったので、なんとかなりました(笑)。絶対に会話になってなかったと思うんですが、不思議と理解をし合えているような気もして(笑)。それに香港って先進的な街並みがある一方で、路地に一歩入るとディープな世界が広がっている感じがすごく面白いんです。今回は時間があまりなかったのでディープな世界には入り込めなかったのですが、いつか個人的に深掘りしていきたいという目標もできましたね。

──すごく積極的ですね。そうした探究心は以前からお持ちだったんでしょうか?

国本 もしかしたら、今のこうしたお仕事をするようになったことがきっかけかもしれないです。出会う人たちとコミュニケーションを取るのがどんどん楽しくなってきて。もともとはすごく人見知りだったんです。高校時代なんて、半年ぐらい友達が作れませんでしたから(笑)。でも今は、「チャリ通ジャーニー」で出会った学生さんたちから番組内でもっといろんな話を聞き出したいなって思うようになったり、ちょっとずつ一人暮らしにも慣れてきたことで、『ズムサタ』の共演者の皆さんやスタッフさんに「休みの日は何をされてるんですか?」と積極的に話しかけて、自分の時間を充実させる術を学ぶようにもなってきたんです。

──『ズムサタ』をはじめ、レギュラーで出演中の『プレミアの巣窟』など多くの情報番組に出ていらっしゃると、知識や趣味の幅も広がっていきそうですね。

国本 それはすごくあります。これまで自分が触れてこなかった分野のことをたくさん知れるので、どんどん自分が成長しているように思います。それこそ『プレミアの巣窟』に携わらせていただくようになってから、プライベートで美術館に行ったり、舞台を観に行くようになって。この一年で自分の興味の幅も広がりました。普段でも、番組で学んだことが友人との会話の中で出てくると、ここぞとばかりにめちゃくちゃドヤ顔で語ったりしますね(笑)。

──(笑)。先ほど、昨年二十歳になったというお話がありましたが、ご自身の中で変化はありましたか?

国本 変化なのかは分かりませんが、ひとつだけ気づいたことがあります。私の実家は居酒屋で、これまでいろんな方がお酒を飲んで楽しんでいる姿を見て、憧れを持っていたんですね。“二十歳になったら絶対にお酒を飲むぞ!”って。でも、いざ飲んでみたら、一杯目でコロッと寝てしまいました。どうやら、ド下戸だったみたいです。お酒って楽しいものなんだろうなって想像していたのに、私にとっては強敵でしたね(笑)。

──長野だとおいしいお酒がたくさんありそうですから、それは残念ですね(笑)。

国本 そうなんですよ。日本酒や地ワインなど、本当にたくさんあるみたいなんですが、下戸の私にとってはどれも噂レベルでしかないです(笑)。ただ、お酒が得意じゃなくても、長野にはお酒の肴にぴったりな大人が嗜む食べ物がたくさんありますし、そういったものをこれからもっと知っていきたいなと思っています。八ヶ岳のチーズもそうですし、これまで食べず嫌いで避けてきたジビエにもチャレンジして、観光大使としてしっかり地元の良さをアピールしていきたいですね!

この4点は、今の私の生活に欠かせないアイテムです!

──さて、GetNavi webではインタビューにご登場される皆さんに“愛用品”をご紹介いただいているのですが、国本さんの最近のお気に入りアイテムを教えていただけますか?

国本 ネイチャーリパブリックという韓国のコスメブランドと『超無敵クラス』がコラボして共同開発した「YOKUBARIマスク」と「ハニーメルティングリップ」です。番組の出演者みんなで意見を出し合い、こだわって作った製品なので思い入れがあるのですが、商品としても本当にいいんです。マスクはゼリータイプなので乾燥しにくく、ドライヤーで髪を乾かしながらでも利用できますし、口元に切り込みが入っているので、会話や歯磨きもできる優れものです。リップも日本限定カラーをみんなで考えました。ミルクティーのような色合いですので使う場所を選ばず、すごく重宝していますね。

↑国本さん愛用の「ハニーメルティングリップ」

──そのほかの2点については?

国本 モバイルバッテリーとパイロットのボールペン(ILMILY)です。モバイルバッテリーはいくつか持っているんですが、これはスマホに直接挿せるのでケーブルいらずなんですね。仕事やプライベートでバッグを変える方って多いと思うのですが、私はケーブルだけ家に忘れてしまうことが多くて(笑)。でも、そんな心配がいりませんし、軽くて小さくて、充電の残量まで表示されるので、今は常に持ち歩いていますね。ボールペンも、ようやく理想の一本に出会うことができました(笑)。子どもの頃から香りのする文房具が大好きで、なかでもこのペンは私が好きなゼラニウムの香りがするんです。それに、最近は文字を書く作業をサボりがちで。でも、香りを楽しみながら文字を書くと、“もしかしたら、いい言葉が生み出せるかも!”と思って、愛用しています(笑)。

↑外出時の必需品モバイルバッテリー

──香りのする文房具はたくさんあると思いますが、なぜこのペンが理想の一本だったのでしょう?

国本 私、左利きなんです。すると、文字を書く際にペン先を推すような形になってしまうので、きっとそれが原因でインクがかすれてしまうことがあるんですね。でも、このILMILYは今まで使ってきた中で、それがほとんどなくって。ストレスなく快適に書くことができるので、“これだ!”と思って手放せなくなりましたね(笑)。

↑“これだ!”と思って手放せなくなったというILMILYのボールペン

撮影/映美 取材・文/倉田モトキ

© 株式会社ワン・パブリッシング