3月にカナダ・モントリオールで開かれるフィギュアスケートの世界選手権で3連覇を目指す坂本花織(シスメックス、神院大出身)が14日、神戸市内で開かれた兵庫県スポーツ賞優秀賞の表彰式に出席した。壇上で行われたインタビューでは大舞台への臨み方を紹介したほか、「将来は神戸から世界に羽ばたく選手を育てたい」と指導者を目指す考えを明らかにした。
司会者とのやりとりは次の通り。
-2023年、印象に残ったシーンは。
坂本花織「3月に行われた世界選手権。2019年もさいたまスーパーアリーナであって、一つのミスで表彰台を逃してしまった。23年、また同じ会場で、また同じ世界選手権でリベンジができると気合も入っていて、そこでしっかりノーミス(の演技)をして、終わりたかった気持ちがあったけど、同じミスをしてしまった。でも今までの成長やいろんな経験が助けてくれて、昨年は優勝することができたので、そこが一番印象に残っている」
-ミスにとらわれないことが大事か。
坂本「気持ちを切り替えて、演技中のミスも引きずらないように、というのはすごく考えていた」
-大会や試合に臨むときの工夫は。
坂本「私は緊張し始めると、いつも以上に誰かにしゃべりたいと思うので、アップの時とかにトレーナーさんと、今日あったことや昨日面白かったこととかをもうひたすらしゃべりまくって、『はあ、すっきりした』っていう気持ちで試合に挑む」
-モチベーションの上げ方は。
坂本「普段の練習が大事になってくる。もう試合直前にどうこうっていうよりも、普段の練習でいかに『この試合で優勝したい』とか『この試合は勝っておきたい』っていう気持ちがあるか。それがあれば、自然と練習にも力が入るので、それを維持して、また勝って、また次も頑張ってっていう感じで維持している」
-将来10年、20年後にどう競技と関わるか。
坂本「将来はインストラクターとして競技に関わっていけたらなって思っている。自分自身、すごく先生にお世話になった気持ちもあって、結構昔から、今教わっている先生になりたいっていうのをお母さんに言っていて、それを実現できたらなと。神戸から世界に羽ばたける選手を育てていけたらなと思っている」
-次世代のアスリートへメッセージを。
「今できていることを当たり前と思わずに、今それぞれの競技に精いっぱい向き合って、一生懸命、私も頑張るので、皆さんも頑張ってください」(まとめ・初鹿野俊)