宇都宮市出身の映画監督補佐ら喜び語る 「ロッテルダム国際映画祭」最優秀作品賞を受賞

 栃木県内出身の男性が監督補佐として制作に携わった映画が、2月にオランダで開催された「ロッテルダム国際映画祭」で最優秀作品賞を受賞しました。14日、その監督補佐が監督と共に宇都宮市を訪れ、受賞の喜びを語りました。

 宇都宮市を訪れたのは、俳優であり映画監督の田中稔彦さんと、宇都宮市出身で俳優兼監督補佐の池田彰夫さんです。

 2人は現地時間の2月2日、田中さんが初めて長編監督を務めた映画「莉の対(れいのつい)」で、カンヌ・ベネチア・ベルリンの世界三大映画祭に次ぐ位置づけの「ロッテルダム国際映画祭」で、タイガーコンペティション部門の最優秀作品賞に選ばれました。

 この部門は、世界の新進気鋭の監督を対象にしたもので、日本の作品が最優優秀作品賞を受賞するのは10年ぶり、単独での受賞は初の快挙です。

 2人は14日、CRT栃木放送のラジオ番組に生出演し、作品への思いなどを語りました。

 「莉の対」は東京と北海道を舞台に、自分の存在の希薄さを感じている女性が、耳の聴こえない風景写真家に自分のポートレート撮影を依頼して始まる物語です。

 コロナ禍に「人と違うことをやりたい」という思いで、企画書もなく最初はわずか2人で作品づくりを開始。初めて映画制作に携わるスタッフが大半の中、世界に認められる作品にまとめ上げました。

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