驚き!100年後も快適「ZEH住宅」とは 太陽光発電など省エネ設備が生み出すエネルギー、生活の消費エネルギーを上回るすごさ 大宮の建築セミナーに参加者続々 100年後の快適さ維持へ重要なことは

自治体の持続的に発展に向けZEH住宅の重要性を説く前准教授=14日、さいたま市大宮区の武蔵野銀行本店

 埼玉県住まいづくり協議会主催のサステナブル建築セミナーが14日、さいたま市大宮区の武蔵野銀行本店ビル2階の地域創生スペースで住宅メーカーや工務店、建築設計事務所など住宅関連企業・団体の関係者ら約50人を集めて開催された。

 セミナーはエコタウンやスマートシティーなど日本や世界の先駆的知見に触れ、将来の発展的なまちづくりにつなげようと、同協議会サステナブル研究委員会が各界の専門家を招いて定期的に企画。今回は生活で消費するエネルギーよりも太陽光発電などの省エネ設備が生み出すエネルギーが大きい「ZEH住宅(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の優位性を学んだ。

 講師を務めた東大大学院工学系研究科の前真之准教授は、健康で快適な屋内環境に求められる設計や脱炭素社会の実現に向けた鳥取や長野など他県の先行事例を紹介。「少ないリノベーション(改修)で100年後も快適に人が住み続けるためには断熱・気密性の高い間取りやデザイン性が重要」と話し、国が目指す断熱等級を上回る各県ごとの独自設定の重要性を訴えた。また、一般社団法人ZEH推進協議会の布井洋二氏が設計・施工のポイントを解説した。

 同協議会サステナブル委員会の三井由美子さんは「優れた省エネ住宅を表彰する県環境住宅賞なども運営しているので、省エネ関連設備の情報を広く県民に周知したい」と話した。

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