「ジュースよりおいしい!」砂糖の搾り汁 黒糖にする意外な素材は…児童ら「本当に固まるの?」 沖縄・今帰仁村

サトウキビを煮詰める児童

 沖縄県今帰仁村の兼次小学校(上間久仁校長)は2日、兼次区長の玉城清一さん(78)を講師に迎えて「黒糖作り」を行った。玉城さんは自作のサトウキビ搾り機を2台、シンメーナービー二つを持参。全校児童や保護者らが参加し、朝からキビを搾り、汁を煮詰めて固めて約3時間半の黒糖作りを楽しんだ。(赤嶺幸代通信員)

 サトウキビは同校の畑と、玉城さんの畑で刈り取ったものを使用。玉城さんの妻、洋子さん(78)、同区に住む諸喜田元雄さん(89)も協力した。

 児童らは、玉城さんが搾り汁を固めるための石灰液を入れると「本当に固まるの?」と不思議そうに眺め興味津々。固まる前の搾り汁を試飲した児童らは「めっちゃおいしい! ジュースよりおいしい!」と満面の笑みだった。

 黒糖の甘い香りが漂い、煮詰まってきたらバットに流し込む。固まった黒糖を切り分けて全校児童で試食した。「お母さんにも食べさせる」と持ち帰る児童もいた。2年生の志慶眞花恋(かれん)さんは「サトウキビを搾るのは固くて難しかったけど、楽しかった」と笑顔。

 玉城さんは「母校の子どもたちに、昔ながらの黒糖作りを体験してほしかった」とうれしそうに話した。

 上間校長は「学校が公民館のように皆が集う場になる。地域も一緒になってイベントを創り上げる。まさに目指すコミュニティースクール像なのではないか」と成功を喜んだ。

玉城清一さん(左から3人目)からサトウキビの搾り方を教わる児童たち=2日、今帰仁村・兼次小学校

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