メルカリの子会社で、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行うメルコインは2月15日、メルカリでの商品購入時に、保有しているビットコインを決済に使用できる機能を提供開始した。新機能により、ビットコインを使ってメルカリ上のあらゆるアイテムをシームレスに購入可能になる。
＜メルカリでビットコイン決済開始＞
同社は、2023年3月にメルカリアプリでビットコインを売買できる「ビットコイン取引サービスを開始した。誰でも簡単に利用でき、ビットコインを身近に感じてもらうことを目指し、開始7カ月で利用者100万人を突破。MMD研究所調査で「2023年に利用開始された暗号資産取引サービス」の項目でNo.1となったという。
これまでは同サービスでビットコインを購入した場合、売却してメルペイ残高にしてからメルカリでの買い物に活用する必要があった。これからはポイント支払いのように商品購入画面から保有ビットコインを選べるようになる。
＜中村CEO＞
中村奎太 代表取締役CEOは「将来的にビットコインで決済したい人が増えていくと我々は考える。デジタルアセット展開をメルカリグループとして考えており、最終的にはグルーバルな取引に挑戦していく。仮想通貨の研究・情報のキャッチアップを会社で行っていきたい。
メルカリShopsでは開発の造りが異なるため未実装だが対応したい。今後、メルカリでの売上金をビットコインでもらうこともサービスの拡張性の一つとして考えている。ビットコイン取引サービスを開始してから1年間、日本人に一番多く利用して頂いた。引き続き好評を得られるよう取り組んでいく」と述べた。
＜決済手順＞
メルカリの商品購入画面より、ポイントの使用と同じようにビットコインを支払い方法のひとつとして利用できるようになる。ポイントや売上金との併用も可能だ。
欲しい商品の購入手続き画面で「ビットコインの使用」を選択し、ビットコインの使用金額を「すべて使用する」「一部使用する」「使用しない」の中から設定。金額の確認後、「購入する」をタップする。
＜ビットコインの利用者拡大＞
これまで「メルカリ」のビットコイン取引サービス利用者のうち、約8割は暗号資産取引を初めて経験した人で、過去にも暗号資産取引を行ってきた人とは異なる客層の利用者数が拡大しているという。ビットコイン取引サービス利用者のうち、約5割がビットコイン売却後のメルペイ残高を使って買い物をしており、主な購入物はアパレル・家電・おもちゃ・推し活グッズ・日用品などだった。
ビットコイン取引サービス利用者のアンケートによると、保有ビットコインの使い方・使い道を理解していると回答した方は5割未満（45.7％）で、持ってはみたものの使い道が分からないユーザーが多くいるという。そうした顧客にビットコインの活用を促し、より身近なものとして感じてもらう狙いだ。
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