ミニトマト栽培で農村振興を後押し 中国山東省平度市

ミニトマト栽培で農村振興を後押し 中国山東省平度市

向陽村の温室で、ミニトマトを収穫する農家の人。(資料写真、平度=新華社記者/王凱)

 【新華社平度2月15日】中国山東省平度市の向陽村にあるミニトマト産業園では春節(旧正月)前の時期、地元の人たちが慌ただしい日々を過ごした。

 同村党委員会の鞠炳錦(きく・へいきん)書記は2008年、18戸の農家を率いて詳細に調査し、ミニトマトがアルカリ性土壌での栽培に適しており、現地の実情に合致していることを発見した。それらの農家の人たちは「最初にカニを食べた人(最初に挑戦して成功を手にする人)」となった。

ミニトマト栽培で農村振興を後押し 中国山東省平度市

温室で農家の人と交流する向陽村の党委員会書記、鞠炳錦さん(右端)。(資料写真、平度=新華社記者/王凱)

 ここで栽培されたミニトマトは味がいいため、各地から卸売業者が仕入れに訪れ、地元で有名な産業ブランドになり、農家の人にも収益をもたらした。ミニトマトは遠く北京市、湖北省、江西省などに出荷され、村の産業発展をけん引しており、年間生産額は6億元(1元=約21円)に上っている。

 鞠さんによると、村には現在、ミニトマトの温室が約2千棟ある。周辺の村でも千棟以上の温室が建設され、就業者は4千~5千人で、ますます多くの若者がミニトマト産業に引き寄せられてUターン起業しているという。

 村に住む王傑傑(おう・けつけつ)さんは20年、夫と一緒にミニトマトの電子商取引(EC)を始め、1年で基本的に40万~50万元を稼ぐことができた。王さんは、10人以上の同級生や友達がここ数年、次々と村に戻り、ミニトマトビジネスに関する温室栽培や物流、ECなどを始めたと話した。(記者/王凱)

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向陽村のミニトマト栽培用温室。(資料写真、平度=新華社記者/王凱)

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