井端弘和監督率いる新生・侍ジャパンが話題沸騰!? 現役大学生4人を抜てき、平均年齢23.8歳、球団別最多は広島の5人

将来を見据えた指揮官の強い信念が垣間見える人選となった。

2月14日、都内のホテルで「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本vs欧州代表」の記者会見が開かれ、侍ジャパンを率いる井端弘和監督が登壇。同シリーズに出場する代表メンバー28人を発表した。

1軍での実績豊富な選手や伸び盛りな若手、さらにはプロ入りが有力視される大学生4人が異例の抜擢を受けるなど、多士済々な顔ぶれが揃った。

例えば、去年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝で米国を撃破し、14年ぶりの世界一奪還を果たしたメンバーでは宮城大弥(オリックス)、栗林良吏(広島 ※故障で途中離脱)、村上宗隆(ヤクルト)、源田壮亮(西武)、中野拓夢(阪神)、近藤健介(ソフトバンク)の6人が選出された。

さらに井端監督が公式戦で初めて指揮を執り、優勝を飾ったアジアプロ野球チャンピオンシップでは隅田知一郎(西武)、坂倉将吾(広島)、小園海斗(広島)、森下翔太(阪神)、万波中正(日本ハム)などが引き続き選ばれた。
球団別の選出人数を見ると、広島が最多の5人。続いて西武(4人)、オリックス(3人)。阪神、ヤクルト、中日、日本ハムは2人ずつで、DeNAとソフトバンク、ロッテと楽天からは1人ずつが選ばれた。巨人からの代表選出はゼロだが、同球団は3月2、3日に台北で行なわれる台湾プロ野球球団との親善試合に臨むため、今回のメンバー招集は見送られた。

WBCから若返った点も特徴的といえる。チームの平均年齢は23.8歳。これは、今秋のドラフト会議で1位指名が確実視される関大・金丸夢斗投手、愛工大・中村優斗投手、明大・宗山塁内野手、青学大・西川史礁外野手の現役大学生4人が選出されたこともあるが、彼ら以外にも昨季のパ・リーグ新人王である21歳の山下舜平大(オリックス)、次世代の中日を牽引する22歳の若き大砲・石川昂弥など、1軍で研鑽を積む逸材も多い。

特にサプライズ選出だったのが、広島の外野手・田村俊介。昨シーズンまで1軍通算10試合と実績が乏しい20歳の大抜擢は周囲を驚かせた。井端監督は田村について、「彼のスイングというのは素晴らしいものがある。レギュラーシーズン次第では日本を代表するバッターになる」と太鼓判を押すほど、そのポテンシャルを高く評価。選手を鋭く観察し、能力を見極めてメンバーを選出する”井端カラー”を早くも打ち出している。

侍ジャパンは3月6、7日に欧州代表と京セラドーム大阪で激突する。井端監督は2026年のWBC、さらにはその先のオリンピックを見据えた戦いに挑む。

構成●THE DIGEST編集部

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