レターパックで郵送…不正入手のカード譲り受ける、容疑の男2人を逮捕 レンタル倉庫から百数十枚のカードも

押収したキャッシュカードや通帳など(埼玉県警提供)

 埼玉県警捜査2課と越谷署は14日、犯罪収益移転防止法(預金通帳等譲り受け)違反の疑いで、東京都江戸川区江戸川2丁目、会社役員の男(57)と韓国籍で同葛飾区堀切1丁目、自営業の男(57)を逮捕した。

 逮捕容疑は氏名不詳者と共謀し、正当な理由がないのに2021年7月28日ごろ、会社役員の男方で、レターパックで郵送した他人名義のキャッシュカード1枚を有償で譲り受けた疑い。県警は共犯事件で捜査に支障があるとして、認否を明らかにしていない。

 捜査2課によると、複数の還付金詐欺事件で現金が振り込まれた口座名義人の捜査から、会社役員の男方にレターパックが郵送されている事実を特定。同容疑者が経営する私設私書箱運営会社から他人名義のキャッシュカードなどが自営業の男の手に渡った後、同容疑者が駅などのコインロッカーに入れ、特殊詐欺犯行グループが回収していることが分かった。両容疑者は共に犯行ツールの調達役だったとみられる。

 自営業の男が契約するレンタル倉庫からは、他人名義のキャッシュカードが百数十枚、通帳が数十通見つかった。県警はさらなる上位被疑者やカードなどの流通経路、犯罪収益の行き先など事件の解明を進める。

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