汚染水5.5トン漏えい 現場のコンクリート撤去開始 周辺の「350倍」の放射線量 福島第一原発

福島第一原発で汚染水が漏れた問題で、東京電力は15日、汚染水が流れたコンクリートの撤去作業を始めました。

7日、福島第一原発の汚染水を浄化する装置の排気口から、放射性物質を含む汚染水5.5トンが漏洩しました。

漏れた汚染水の大半は地面に染み込んだとみられ、コンクリートの下の土壌からは、周辺のおよそ350倍にあたる毎時7ミリシーベルトの放射線量が確認されています。

東電は汚染水が流れた範囲を特定し、15日から、汚染されたコンクリートの撤去を始めたということです。16日には、コンクリートの下にある土壌も撤去する予定です。

東電は「現時点で環境への影響はない」と、説明しています。

内堀知事「あってはならない」

一方、福島県の内堀知事は15日の定例会見で、「県民の皆さんに不安を与えるトラブルが再び発生したことは、あってはならないことであると考えている」と話、原因について調査するよう、東電に求めました。

内堀知事「こうしたトラブルが繰り返し発生したことで、県民の皆さんから厳しい目が向けられているということを十分認識し、全社をあげてしっかり取り組んでいただきたい」

また、内堀知事は、去年発生した作業員が汚染水を浴びた問題についても触れ、廃炉作業でトラブルが相次ぐ現状を指摘し、再発防止の徹底を強く求めました。

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