盛山文科相、肩書の返上「不要」 教団系平和大使、野党批判

 盛山正仁文部科学相は15日の衆院予算委員会で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から「平和大使」の肩書を贈られているとして追及を受けた。返上する意思があるかどうかを聞かれると、自民党の関係断絶宣言に触れた上で「それ以上のことをする必要はない」と強調した。質問した立憲民主党の梅谷守氏は「辞めなければ今も平和大使のままだ」と訴えた。

 取り沙汰された関連団体は、旧統一教会の友好団体「天宙平和連合(UPF)ジャパン」。盛山氏は「平和大使になったかどうか、任命状をいただいたかどうかということは、私は全く承知していない」と指摘。肩書をもらった記憶はないとした。

 同団体から「平和大使」の肩書を贈られているのは関連報道に照らせば明白だとの指摘に対し「(自民は)関係を断ったと明言している。平和大使だからどうだと言われても、私としては困る」と語った。

 関係断絶宣言は2022年8月、岸田文雄首相(党総裁)が表明した。梅谷氏は盛山氏の姿勢を問題視し「国民は到底納得しない」と述べた。

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