王子ネピアが下請法違反 発注取り消しで公取委勧告

 マスク製造を委託した下請け業者への発注の一部を不当に取り消したのは下請法違反に当たるとして、公正取引委員会は15日、紙パルプ加工品等製造販売大手の王子ネピア(東京都中央区)に再発防止を勧告した。

 公取委によると、王子ネピアは下請け1社と2021年度で委託を終了することで合意し、1年間の発注書を交付した。だが、途中の21年12月に発注の一部取り消しを通告。当初の発注数量の約3割に当たる製品は、製造しても受け取らないとした。

 下請けは既に製造に必要な不織布や内装袋などの資材や人員を手配していたが、王子ネピアはこの不利益分を負担しなかった。

© 一般社団法人共同通信社