1月中旬から約1カ月にわたり群馬県高崎市内で合宿していたウクライナ新体操選手団が14日、滞在を終え、同市を後にした。練習拠点としていた高崎アリーナで送別セレモニーが開かれ、関係者が別れを惜しんだ。
同市での選手団受け入れは3度目。セレモニーでは市や高崎財団など4団体が寄付を贈り、個人、団体とも出場が決まっている今夏のパリ五輪での活躍や一日も早い平和の訪れを願った。
ヘッドコーチのデリューギナ・イリナさん(66)は「平和で穏やかな雰囲気でしっかりと練習できて本当にうれしい。五輪の結果にもつながると思う」と感謝した。団体キャプテンのヴィソチャンスカ・マリア選手(21)は「天井の高いアリーナで思い切り練習ができてとても良かった。ウクライナの旗をできるだけ高い所に掲げたい」と五輪への意気込みを語った。
市や財団職員らが見送る中、選手団はバスに乗り込んだ。地元の新体操クラブの子どもたちも駆けつけ、同国の国旗やウクライナ語で「頑張れ」と書いた手作りのうちわを振り、ハイタッチやハグで友情を確かめ合っていた=写真。
選手団は空路でポーランドに渡り、陸路に切り替えて首都キーウに戻る。