エアバス、23年は増益も宇宙事業で新たな費用 特別配当実施へ

Tim Hepher

[パリ 15日 ロイター] - 航空・宇宙の欧州最大手エアバスは15日、2023年の増収増益と特別配当の実施を明らかにした。

23年の調整後コア営業利益は4%増の58億ユーロ、売上高は11%増の654億ユーロだった。過去最大の航空機受注と納入増に支えられた。一方、宇宙関連事業で新たに2億ユーロ(2億1462万ドル)の費用を計上し重荷となった。

今年のコア利益は65億─70億ユーロの見通し。

1株当たり1.8ユーロの通常配当に加え、株主へのキャッシュ還元規定により1株当たり1ユーロの特別配当を実施する。

同社は旅行需要の回復を背景とした受注増の恩恵を受けており、一連の問題を抱えるライバルの米ボーイングとは対照的に手元資金が増加している。

今年の納入見通しは約800機で予想通り。ただ、第2・四半期に予定していた単通路旅客機「A321XLR」の就航は第3・四半期に再び延期された。

これらの見通しは、サプライチェーンや世界経済にさらなる混乱が生じないことを前提としている。

© ロイター