人気ゲームクリエイター・村山吉隆さん急逝 待望の新作「百英雄伝」発売目前...ファンは涙

人気RPG『幻想水滸伝』シリーズなどを手掛けたゲームクリエイターの村山吉隆さんが2024年2月6日に死去した。14日、村山さんが代表を務めるゲーム開発会社「Rabbit&Bear Studios」が発表した。

「発売日を迎える事なく世を去った村山の無念を思うと言葉もありません」

村山さんは中国の奇書・水滸伝をモチーフとしたKONAMIの人気RPGシリーズ『幻想水滸伝』のディレクター・シナリオライターを務めた人気ゲームクリエイターだ。KONAMIを離れた後は個人事務所・ブルームーンスタジオを設立し、フリーのゲームデザイナーとして活動してきた。

20年にはRabbit&Bear Studiosを設立し、同じく幻想水滸伝シリーズを手がけたゲームクリエイターの河野純子さんとタッグを組んだ新作RPG『百英雄伝』の制作を開始していた。

同作の開発資金はKickstarterによるクラウドファンディングで調達され、国内外のファンからの支持を集めていた。

村山さんは開発にあたり「我々にとって一番の喜びは、ファンが面白かったと喜んでくれる事、その声を聞くことです。そのためだけを目指したタイトルを作ろう。それが百英雄伝の出発点です」と意気込みをつづっていた。

Rabbit&Bear Studiosは14日、公式サイトに「皆様へ大切なお知らせ」と題したアナウンスを公開し村山さんの訃報を伝えた。なお、村山さんは年齢を公表していない。

「皆様へ 悲しいお知らせをしなければなりません。去る令和6年2月6日、弊社 Rabbit&Bear Studios 代表である村山吉隆が多臓器不全のため急逝いたしました」

「彼の作り上げた『百英雄伝』という作品世界を守り育てていく所存」

2020年に制作を開始した『百英雄伝』は4月23日に発売を控えており、発売に向けた最終段階にあるという。

「発売日を迎える事なく世を去った村山の無念を思うと言葉もありません」とし、「我々もいまだこの現実を受け止めきれない状況でおりますが、村山の遺志は残されたメンバーで受け継ぎ、彼の作り上げた『百英雄伝』という作品世界を守り育てていく所存です。それが、村山の願いであると信じています」と今後に向けた決意を明かした。

Kickstarterのリワード(返礼品)には「サイン入りチームポスター」や「開発チームに会える権利」を含むものがあったことから、「弊社の新体制やKickstarterの一部リワード内容変更について等 今後の詳細は、決まり次第改めてお知らせいたします」としている。

SNSでは、25年ぶりとなる新作の発売を目前とする訃報に悲しむ声が相次いでいる。

「村山吉隆さんのご訃報に接し、心から哀悼の意を表します。幻想水滸伝という作品に出会い、それがどれだけ私の人生に彩りと救いを与えてくれていたか、多大なる感謝を、もうご本人に直接伝えられるすべがないことが、とても悲しい」
「村山吉隆さんが亡くなったて今知ったわ......幻想水滸伝......百英雄伝......辛すぎる。こっからだって時だったろうに。精神を引き継いで百英雄伝......」
「#村山吉隆 先生 #百英雄伝 何年も楽しみに待ってました... だってボクがゲーミングPCを買ったのも、PCでしかできないと思ったから 先生に感想を伝えたかったんだよ... む、無念...無念すぎるよー!! #幻想水滸伝 をありがとう...」

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