【ELプレーオフ プレビュー】フェイエとローマが3季連続激突! 日本人4選手参戦のPO初戦

フェイエとローマが3季連続激突[写真:Getty Images]

ヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメントのプレーオフ1stレグが15日に開催される。ELグループステージ2位通過8チームと、チャンピオンズリーグ(CL)の3位敗退8チームで争われるプレーオフ初戦の展望を、注目カードを中心に紹介。

◆ELプレーオフ1stレグ
2/15(木)
《26:45》
フェイエノールト vs ローマ
ヤング・ボーイズ vs スポルティングCP
ガラタサライ vs スパルタ・プラハ
シャフタール vs マルセイユ
《29:00》
ミラン vs スタッド・レンヌ
RCランス vs フライブルク
ベンフィカ vs トゥールーズ
ブラガ vs カラバフ

◆上田フェイエがローマと3季連続対峙

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今回のプレーオフにはFW上田綺世、MF守田英正、MF堂安律、GK小久保玲央ブライアンの日本人4選手が参戦する。

CLグループステージを3位で敗退したフェイエノールトの上田は、一昨シーズンのカンファレンスリーグ(ECL)決勝、昨シーズンのEL準々決勝に続き、因縁の相手であるローマと3シーズン連続で対峙することになった。

自身初参戦となったCLグループステージでは5試合に出場したものの、先発はわずかに1試合で目に見える結果を残せなかった上田。また、エールディビジにおいても主砲サンティアゴ・ヒメネスの壁は高く、ここまで14試合1ゴールと苦戦が続く。ただ、直近ではそのヒメネスがコンディションに問題を抱え、スパルタ・ロッテルダム戦ではアジアカップ帰りで今季初スタメンを飾っており、ローマ戦でのスタメン抜擢も十分にある。

なお、現在チームでは守護神バイロウ、主将DFトラウナーに加え、DFヘールトライダ、MFティンバーが離脱しており、ホームと言えども苦戦必至だ。その苦境において上田には救世主としての決定的な仕事を期待したい。

対して昨季ファイナリストのローマは前指揮官モウリーニョの下で戦ったELグループステージでスラビア・プラハに屈して痛恨のグループ2位通過となった。ただ、チームは直近のインテル戦で初黒星を喫したものの、デ・ロッシ新体制移行でより攻撃的なスタイルの下、良い再スタートを切った印象だ。FWルカク、FWディバラ、MFペッレグリーニに加え、代表戦帰りのDFエンディカ、FWアズムンの復帰に、MFバルダンツィ、DFアンヘリーニョの新加入組を含め、グループステージから大きくスケールアップ。ヨーロッパ初采配のデ・ロッシ監督の手腕にも注目だ。

アタランタと同居したELグループステージを2位通過した守田所属のスポルティングは、スイスの強豪ヤング・ボーイズとラウンド16進出を懸けて激突する。今季もスポルティングの中盤の主軸を担う守田はアジアカップ離脱を除きリーグ戦、ELでもメインキャストを担い、好調のチームを牽引。対戦相手のヤング・ボーイズはCLグループステージでマンチェスター・シティ、RBライプツィヒに善戦した侮れない相手だが、守田に加えてDFイナシオ、FWエドワーズ、FWギョケレシュと好タレントを擁するポルトガルの名門であれば、十分に押し切れるはずだ。

ウェストハムに屈してELグループステージ2位通過となった堂安所属のフライブルクは、フランスの古豪RCランスと対戦する。今季もブンデスリーガで7位とUEFAコンペティション争いの一角を担うフライブルクで定位置を掴む日本代表MFは、ELグループステージで6試合2ゴール3アシストの活躍を披露。CLグループステージではアーセナル相手に勝利を収め、リーグ戦でも序盤の大不振から6位まで順位を上げてきた実力者との対戦においても、日本人右ウイングのパフォーマンスはMFグリフォらと共に勝敗のカギを握るはずだ。

◆ミラン&ベンフィカが参戦

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バルセロナやマンチェスター・ユナイテッド、ユベントスらが参戦した昨季に比べてやや地味な顔ぶれとなったが、今回のプレーオフには昨季CLベスト4のミランとベスト8のベンフィカという強豪が参戦。

パリ・サンジェルマン、ドルトムント、ニューカッスルと同居した最激戦区で無念の3位敗退となったミランは、フランスの名門スタッド・レンヌとベスト16進出を懸けた一戦に臨む。安定感を欠くセリエAでは首位のインテル、トップ4圏外と比較的ポイント差が開いた3位と今大会に注力しやすい状況にあり、直近はリーグ4勝1分けの5戦無敗と好調を維持している。

一方、対戦相手のレンヌはジェネジオ前監督を解任し、ステファン新監督招へい後は直近リーグ5連勝を飾るなど完全に復調。ビッグネームは不在もMFブリジョー、FWカリムンド、FWテリエ、ボローニャの元主力DFテアテら実力者を揃えており、格上ミラン相手にも善戦が期待される。

飛躍が期待されたCLではインテル、レアル・ソシエダに屈して無念の早期敗退となったベンフィカだが、国内リーグではスポルティングと同勝ち点の首位に位置。DFオタメンディ、MFディ・マリア、MFラファ・シウバの重鎮らに加え、今冬の移籍市場ではFWロルハイザー、FWマルコス・レオナルドと南米出身の逸材を獲得しており、優勝候補の一角と言っていいスカッドを誇る。

ただ、対戦相手のトゥールーズはリーグ・アンでこそ下位に低迷しているものの、ELではリバプールに3-2で打ち勝つなど侮れない相手だ。主砲ダリンガ、若き守護神レステの活躍次第では好勝負も期待される。

その他では5大リーグを除けば屈指のタレントを擁するガラタサライ、UEFAコンペティション常連同士が対峙するシャフタールvsマルセイユといったカードにも注目したい。

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