やはり炊飯器は撤去されていた…中日・立浪監督がついに明かした「令和の米騒動」の真相に寄せられる賛否

(写真・時事通信)

球団史上初の2年連続最下位に沈んだ2023年シーズン、成績低迷にともない、ネガティブな話題に事欠かなかった中日ドラゴンズ。その槍玉として、Xのトレンドを幾度も賑わせた立浪和義監督の迷走ぶりを象徴していたのが、一部マスコミが報じた「令和の米騒動」事件だ。スポーツ紙記者が語る。

「令和の米騒動とは、立浪和義監督の一存で、ベンチ裏にある食堂から炊飯器が撤去され、選手たちへ白米の提供が禁じられたとされる一件です。夕刊フジによれば、8月3日の、本拠地バンテリンドームでの阪神戦前に、突如ベンチ裏にある食堂の入り口に『当面の間、白米を提供しません』との張り紙がされたといいます。

立浪監督は、DeNAから現役ドラフトで加入して中軸を担っていた細川成也選手が、夏場に入って調子が落ちてきたのを『ご飯の食べすぎで動きが鈍くなった』と考えたようで、小さなおにぎり以外、白米が食べられなくなったというのです。細川選手以外も巻き込まれた形となり、夕刊フジの取材に、ある選手が『もはや令和の米騒動ですよ』とコメントしたのです」

その真相については様々な噂が飛び交ったが、2024年1月13日、中日の現役選手である木下拓哉捕手と祖父江大輔投手が、CBCテレビ公式YouTubeチャンネル「燃えドラch」のなかで選手側からの真相を語っている。

令和の米騒動について、木下が「僕、米騒動のときはファームにいたんですけど、ニュースになる前に阪神のコーチに『一軍、米ないらしいやん?』って言われて。『僕らも今日の朝、知ったんですけど』って」

そう切り出すと、祖父江は「やっぱり話が大きくなっていて、普通に米はあるんですよ」と告白。米がなくなったわけではなく、「試合前にガッツリ食べるのはナシにしよう」ということだと語り、「試合後にもちゃんとご飯を用意してくれているんで、食事の面に関してはしっかりしているんですよ。やさしいですよ。だから、記事がデカくなっているだけで」と説明した。

だが、「炊飯器が撤去されていた」という報道については、真偽が不明のままだった。そうしたなか、2月14日、スポーツニュースサイト「RONSPO」に掲載された立浪監督の独占インタビューのなかで監督自身の口から、ついに真相が語られた。RONSPOの取材で、立浪監督はこう答えている。

「試合に(レギュラーで)出る選手が、試合前に、どんぶりものや、麺類とかをいっぱい食べていたんです。そんな試合前に腹一杯食べて、いい働きができるわけがないんでね。おにぎりは置くけど、アホみたいに、どんぶりものを食べたらあかんでえ。と、それだけの話ですよ」

そして、今年は炊飯器をどうするかの質問に「今年も変わりません」と答えると、「レギュラーを取る選手は、そういう管理も自分でできるようにならないとダメなんです。こんな決め事は、本来は自分らが考えてやれるようにならないと、強いチームにはなっていかないんです」と、その意図を語っている。前述のスポーツ紙記者が補足する。

「立浪監督のコメントによって、おにぎりはあるものの、試合前の炊飯器は本当に撤去されていた、ということがハッキリしました。祖父江らの証言と合わせると、試合後にはご飯が用意されているということなので、試合前に限っては炊飯器を置かないということなのでしょう」

立浪監督が“令和の米騒動”の真相が明かしたことで、ネット上では、

《意識の高い選手は食事も自分で考えて摂ることができる。要は中日にそういった意識の高い選手が少ないということだろう》

《管理野球と言われた廣岡監督は選手の食事にも口出しした。昔の暗黒期の阪神では甲子園球場の食堂に米飯がなくうどんだけで、試合後半にはお腹がすいたと元投手の藪がテレビで話してたのを見たことがある。チームを率いる監督が自分の考えに基づいて実行すればいいし、結果が出なければ改善を図ればいい。最終的には監督が責任を負う》

《このやり口は昭和だと言われるが、海外の強いプロスポーツチームは監督が食堂から高カロリーのメニューなくしたり、毎日体重計らせたり、食事管理まで口出しするのは今や当たり前なんだよな》

など、賛否がわかれている。インタビューのなかで、

「勝たないといけない。負けているから、おもしろおかしく、くだらないことばかり言われるんです」

そうも語った立浪監督。3年契約の最終年、背水の陣で挑む今年こそ、炊飯器の有無ごときは話題にならないほどの巻き返しに期待したいところだ。

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