時速10キロでもスリップすることも…凍結路面の中でも特に怖い"ツルツル踏切" ストップ&ゴーでスリップしやすくなった踏切で列車との衝突防ぐには?

冬の寒さがまだ続く道内。朝晩はグッと冷え込み、道路は滑りやすくなります。ツルツル路面の中でも多くの危険が潜むのが踏切。事故を未然に防ぐには…。雪道を歩くとき私たちはいつも足元を気にしながら歩いています。ツルツル路面があるからです。車を乗っている時も危険は同じです。そんな「ツルツル路面」の中でも特に気をつけたいのは、踏切付近での運転です。

車道は一部アイスバーンに

「連日の雪と寒さの影響で路面は滑りやすくなっています。踏切目の前の車道は一部アイスバーン状態となっていて運転もしづらそうです」(斉藤 健太 記者)いかにも滑りそうな路面。降り積もった雪は完全に凍結しています。函館の隣、七飯町の踏切で2023年12月、乗用車が踏切に進入し、列車と衝突しました。乗客115人と乗員にケガはありませんでした。この事故で乗用車に乗っていた70代の女性1人が病院に搬送されました。また、2023年の年末には北海道・苫小牧市のJR室蘭線の踏切で、特急と乗用車が衝突しました。特急の乗員乗客と乗用車の男性にもケガはありませんでした。警察は当時、付近の路面が凍結していたことから乗用車がスリップして踏切内に入った可能性があるとみています。

12月から3月の冬の機関に事故が発生しやすい

JR北海道によりますと、過去5年間、道内での踏切事故の約6割は、12月から3月の冬の期間に発生しているということです。身近な生活路に潜む危険な路面。事故を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。専門家は。「踏切はストップ&ゴーの繰り返しが多くなる場所なので、そこに対してスリップが起きます。速度が落ちているからといって急ブレーキ踏んでも大丈夫じゃないかって勘違いされる方多いが、(時速)10キロでスリップした事案もある。ブレーキは強く踏まないことが鉄則です」(ディ・クリエイト 上西 一美 代表)

タイヤの点検も重要

また、見落としがちなタイヤの定期点検も重要だということです。「特にスタッドレスタイヤは溝がある程度なくなってしまうと、摩擦係数が下がってしまって止まれなくなるということも起きている。タイヤの摩耗状況、溝の深さはしっかりチェックしてほしい」(上西さん)春めいてきたとはいえ、まだ続く北海道の冬。大切な命を守るために、定期的な点検と落ち着いた運転を心がけましょう。

もし踏切で立ち往生したら…

もしも踏切内で立ち往生してしまったらどうしたらよいのか。ディ・クリエイトの上西代表によりますと…■踏切内に入ってしまってもあわてず車でそのままポールを押して脱出(ポールは柔らかい)車の故障などで動かせない場合は…■非常ボタン もしくは 発煙筒をたいて周囲に知らせる

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