雑菌繁殖の原因に⁉︎掃除研究家が直伝「ザル」の正しい洗い方

【おそうじペコの"ラクして楽しむ"キッチン掃除術vol.10】主婦歴もうすぐ30年。料理も裁縫もてんで成長しないのに掃除に対する情熱だけは人一倍のおそうじペコです!日々探求し続けてきた結果、掃除研究家を名乗るようになりました。そんな掃除研究家・おそうじペコが、ラクしながら楽しく続けられるキッチン掃除術をみなさんに伝授します。

水洗い、油抜き、水切りなど毎日のように使用する調理用のザルですが、細かい形状のためサっと洗うだけでは汚れを落とすことができません。食材が直接触れる調理器具は衛生面がとても大切です。

そこで今回は、上手なザルの洗い方、蓄積した汚れをリセットしてピカピカにするメンテナンス方法をご紹介します。

目詰まりした汚れは雑菌の原因に・・・

ザルを手元に置いて隅々までチェックしてみましょう。網目に汚れが残っていませんか。全体的にくすんでしまっていたら、それは汚れが目詰まりしてしまっているからです。

ザルは立体的に網目に交差している構造のため、食器のようにスポンジで表面を洗うだけでは間に詰まった汚れまで落とすことができないのですね。

本体だけではなく縁まわりや底、持ち手部分など他のパーツ部分も入り組んでいるため汚れが詰まりやすくなっています。そしてこの汚れを放置しておくと、雑菌繁殖の原因になってしまいます。

上手な洗い方 日常編

そこで、汚れをためないために、ザルの構造を考えた洗い方をしていく必要があります。まずは日常的なお手入れ方法をご紹介します。

【1】おおきな汚れを流す

食材やおおまかな汚れはザルの内側ついているので、まずこの汚れを落とします。

ザルの外側から流水をかけて、内側の汚れを流します。

Point
外側から流水をかけて水圧で汚れを押し出すイメージで洗い流します。

【2】洗い桶に浸す

ザル全体が浸るくらいのぬるま湯を洗い桶に入れ、食器洗い用洗剤を数滴とかします。ザルを入れて、少し揺らして汚れを浮かせます。

汚れが浮いてきたらタワシやキッチンブラシなどブラシ状のものを使って洗います。網目が走っている方向を考えて、時計回り→反時計回りなど多方向にこすると効率的です。

Point
タワシ(ブラシ)は強くあてると毛先がつぶれるので、力を抜いて軽く毛先を使って洗います。また、プラスティック素材のものはタワシなど固い素材を使うと傷がつき、逆に汚れがその傷につきやすくなってしまうので柔らかいキッチンブラシを使ってください。

【3】細かい部分も洗う

縁回りや底などパーツの接続部分には汚れがたまりやすくなっています。タワシでは上手にこすれない細かい部分は、部分洗いブラシや清潔な歯ブラシなどを利用すると便利です。

【4】よく乾かす

仕上げは全体を流水ですすぎ、乾かします。

Point
ふきんで拭くだけでは網目や細かい部分に水分が残っています。すぐに収納せず、よく乾燥させてからしまいます。水分による雑菌繁殖の予防のためにもしっかり乾燥させましょう。

汚れが気になったら漂白剤で徹底リセット!

日常のお手入れでも取れない汚れがたまってきたら、漬け置き洗いをしてみましょう。一般的なステンレス素材のもの、プラスティック素材のものであれば酸素系漂白剤でのお手入れができます。

【1】予洗いをする

あらかじめ流水でおおまかな汚れを落とします。

Point
余分な汚れが残っていると、漂白剤の力が分散します。流水で落とせる汚れは落としてからはじめます。

【2】酸素系漂白剤を溶かす

酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム主成分)を使います。洗い桶に40度~50度のお湯を入れたものに溶かします。レシピはおおよそ2リットルに対しておおさじ1程度です。

すぐに発泡がはじまるので、ザルを漬け込みます。

Point
酸素系漂白剤を溶かすお湯は冷たすぎると酸化せず、熱すぎても一気に抜けてしまいます。40~50度のお湯がじんわり効果を表すのに適した温度帯です。

【3】軽く桶の中でこする

20~30分ほど漬け置きしたら、タワシ(ブラシ)を使って全体をこすり洗いします。細かいパーツ部分も忘れずこすり洗いしましょう。

Point
酸素系漂白剤はアルカリ性なので、必ずビニール手袋などをして洗ってください。

【4】しっかり洗い流す

漂白剤成分をしっかり洗い流します。よく乾燥させてからしまいます。

※ステンレスの質、ザルの素材(コーティング加工など)によっては漂白剤全般が使用できないものもあります。必ず製品の取り扱い方法を確認してから使用してください。

リセットすると新品の輝き!

漬け置き洗いをすると酸素系漂白剤の泡の効果で、網目の汚れも全体のくすみもリセットされます。ピカピカに輝くザルに戻って気持ちよいですね。

ザルの構造と汚れの溜まり方を考えた洗い方をすることで、気になる網目の汚れがつきにくくなります。また、汚れがリセットされる酸素系漂白剤での定期的なメンテナンスもしてみてくださいね。調理器具が清潔で輝いているだけで、美味しいものを作ってみようかな!という料理の意欲にもつながると思いませんか。

メイン画像提供:Adobe Stock


おそうじペコ

掃除研究家。資格等「ハウスキーピングコーディネーター2級」「掃除能力検定士5級」主な著作物「暮らしを楽しむお掃除エッセンス」「魔法の1分そうじ」「お掃除やる気スイッチ」「ゆるく身につく家事のきほん」等。SNS、メディアを通じて掃除に関する情報を発信しています。日々、暮らしに役立つ掃除術について探求中。

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