男の子の育て方はなかなかむずかしく、悩ましい毎日を送っていませんか?
そんなママ・パパたちの悩みを少しでも和らげるために、やんちゃすぎる3歳から7歳くらいの男の子を育てるママ・パパたちが悩ましいと感じる男の子の行動について、どのように接するのが良いかを保育士の方に聞いてみました!
今回、お話を聞かせてくれたのは、「男性保育士のあそびば」の4名の男性保育士。宮城県で結成したチームで、日頃から親子向けにイベントを開催しています。
メンバーである、まっぴーさん、あきらさん、ゆーゆーさん、ゆうちゃんさんに、やんちゃすぎる男の子の接し方をシーン別に聞いてみました。リアルな意見は参考になります。
よくあるシーン別・やんちゃな男の子の対処法
1.ご飯の時にじっとしていない、ちゃんと食べない
この時期の男の子は、ごはんのとき、気もそぞろでなかなか食べてくれないことも多いですよね。こんなとき、どうすればいいのでしょうか?
ゆーゆーさん「食事中の子どもの姿、気になりますよね。ついつい、『ちゃんと食べなさい!』などと言い過ぎちゃうなんてことも……。そんなときには『お腹がいっぱいならごちそうさまをしてもいいんだよ』などと知らせてあげると良いかもしれません。
“お腹がいっぱいだけど、どうやって終わったらいいかわからない”なんてこともあるみたいですよ。
何より、子どもにとって『食事が楽しい!』と思えることが大切です。食事どきは余裕をもって子どもに関わることがむずかしい時間帯かもしれませんが、肯定的な関わりを意識できるといいですね」
2.競争心が強く、すぐケンカになる
男の子ならではの悩みです。競争心が強くて兄弟姉妹や友達とケンカになりやすいなんてことも……。
まっぴーさん「外出先などで、お友達とすぐにケンカになると困る場面も多いですよね。そんなときには、子どもの気持ちを聞き『〇〇だったんだね』と受け止め、より良い方法を伝えてあげましょう。
例えば、お友達をパンチするのではなく、言葉で気持ちを伝えるなど。子どもと一緒に方法を考えるのも素敵な関わりだと思います。
ケンカは決して悪いことではなく、コミュニケーション能力を育む良い機会です。ケンカをしたときには、『子どもが成長するチャンスだ』と思えると良いですね」
3.ゲームに夢中で周りの声が耳に入らない
年齢が上がるにつれ、ゲームにハマるお年頃に。でも、夢中になるとママやパパの声も耳に入らなくなってしまうことも。もはやお手上げ状態です。
あきらさん「伝えたいことがあるのに聞いてくれないと困りますよね。
どうしてもそのときに伝える必要があるなら『遊んでるところごめんね』とお子さんの気持ちに寄り添い、『〇〇がやっていることは楽しいってこと、大人は知ってるよ。でも今聞いてほしいことがあるんだ』などと、お互いの気持ちを尊重したやりとりができたら素敵ですね。
大人も何かに夢中になることはあると思います。そんなとき、どんな風に声をかけられたいでしょうか。自分がされて嬉しい関わりをしたいですね」
4.マイペースで人の話を聞かない
ママやパパの話を聞いていないというのはよくあること。マイペースすぎて悩ましいですよね。
ゆうちゃんさん「大人は伝えているのに、子どもはのんびりしていて、聞いているかもわからない。『ほんとにわかっているの?』と言いたくなるときもありますよね。
でも、自分のペースがあるって素敵なことですよ。聞くときの姿勢や目線だけで『聞いていない』と判断するのではなく『話、聞こえてた?』などとやり取りの中で確認できると良いですね。
聞いていないように見えて、聞いていることも多いものです。お子さんの話が聞けるタイミングを探って、話しかけることも大切です。
子ども自身を尊重して接することが大切
最後に、保育士として男の子への基本的な接し方を教えてもらいました。
まっぴーさん「どんな場面でも子ども自身を尊重し、一人の人間として関わることが大切だと考えています。
自分と違って当たり前。周りと違って当たり前。お子さんは唯一無二の存在です。その子のありのままの姿を受け入れられると『我が子にはこんな一面があるんだ!』と気持ちが楽になるかもしれません。
困った行動が見られるときには、ただ『ダメな子ね』などと人格を否定することはせず、“表現の仕方が他にもあることを知らせる”という意識で関わると良いと思います。
そして男の子はママやパパに褒めてもらいたい、かっこいいところを見せたい気持ちでいっぱいです。『〇〇のこと、大好きだなぁ』『〇〇は、かっこいいなぁ』などと、日常でたくさん認める機会を作ると、いざというときに大人の気持ちを聞いてくれると思います」
保育士の客観的なアドバイスは参考になります。困ったことが日々起きても、「ママ/パパが大好き」なことは忘れずにいたいですね。
【取材協力】男性保育士のあそびば
宮城県の男性保育士4名で結成したチーム。子育て中の皆さんが「家庭でやるには躊躇してしまう…」「興味はあるけど時間や手間が…」と思っていることを一緒に楽しめる形で提供するため、親子イベントを企画、運営している。Instagramで情報発信中。
(ハピママ*/ 今村 梓)