東京都町田市/森野住宅地区で再開発検討本格化、高層住宅に集約・事業者と調整へ

東京都町田市はJR・小田急電鉄町田駅に近い「森野住宅周辺地区」で2024年度、再開発に向けた検討を本格化する。現在は主にJKK東京の団地「森野住宅」が立地。今後は居住機能を高層住宅に集約し、駅近くに広いスペースを設けて有効利用する方向だ。同年度は現況測量や道路の概略設計などを推進。25、26年度にかけて関係事業者や地権者などとの調整を進め、再開発の機運を高める。
24年度予算案に「森野住宅周辺地区まちづくり検討委託料」として関連経費10百万円を計上した。
同地区の所在地は森野1(区域面積約5・5ヘクタール)。南端が同駅に接し、JR横浜線と境川に挟まれた南北に細長い敷地となる。森野住宅のほか共同住宅や一戸建て住宅などが立ち並ぶ。
横浜線を挟んだ市役所周辺や、小田急線をまたいだ家電量販店周辺などは人流が多い。ただ同地区はアクセスルートが少なく、人通りもまばらな状況にある。
市は区域北端に高層住宅を設けるとともに、南側土地の活用を進めたい考え。高層住宅以外の具体的な導入機能は、今後関係者との調整の上で決定する。
アクセスの改善も計画している。24年度は横浜線をくぐり、同地区と市役所周辺を結ぶアンダーパスの実現可能性を検証。将来は町田駅周辺のペデストリアンデッキと直結するデッキも整備する考えで、同年度は人流調査や概略設計に取り組む。
市は他のエリアも含むデッキ整備全体の費用として、同年度予算案に関連経費38百万円を計上している。

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