ソフトバンク長谷川威展、現役ドラフトでブレイクした大竹耕太郎の再来なるか

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イースタン・リーグ最多勝の変則左腕

2022年度から始まったプロ野球の現役ドラフト。ソフトバンクから阪神に移籍した大竹耕太郎やDeNAから中日に移籍した細川成也らが結果を残したことで、その意義が改めて浮き彫りになった。

2023年度の現役ドラフト移籍選手の中で期待の大きい一人が、日本ハムからソフトバンクに移籍した長谷川威展だ。

花咲徳栄高では清水達也(現中日)、西川愛也(現西武)らを擁して全国制覇した時の一員だったが、甲子園ではベンチ外。金沢学院大学を経て2021年ドラフト6位で日本ハムに入団した。

ルーキーイヤーは開幕一軍入りしながらケガもあって一軍では2試合の登板にとどまったが、2年目の2023年は二軍で34試合に登板して無傷の8連勝。巨人・松井颯、楽天・塩見貴洋とともにイースタン・リーグの最多勝に輝いた。

サイドからスライダーとチェンジアップを操る変則左腕で、昨季イースタンでは42イニングで43三振を奪い、奪三振率9.21をマーク。1年目は投球回数こそ10イニングと少ないものの14三振を奪って奪三振率12.60を記録している。

まだ一軍では計11試合に登板して未勝利だが、プロ3年目で24歳と若いだけに今後の伸びしろも含めて期待が高まっている。

嘉弥真新也が抜けて大チャンス?

ソフトバンクのリリーフ陣は昨季26セーブのオスナ、昨季5セーブ13ホールドのモイネロと実績のある両助っ人がいるが、サイド左腕の嘉弥真新也は戦力外となってヤクルトに移籍。右腕の甲斐野央も人的補償で西武に移籍し、残る陣容は津森宥紀、又吉克樹、松本裕樹ら右腕が多い。

昨年は夏場に12連敗を喫するなど苦しい戦いが続き、首位オリックスから15.5ゲーム差の3位に終わったソフトバンク。屈辱を晴らしてペナントを奪回するには、リードした試合を確実に拾うリリーフ陣の充実は不可欠だ。

だからこそ長谷川への期待は大きく、本人にとっても大チャンスだろう。ソフトバンクから移籍した大竹が阪神に「アレ」をもたらしたように、今季はソフトバンクに加入した長谷川が救世主となるか。



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