昨年は10代でツアー4勝!20歳を迎える櫻井心那のさらなる飛躍に期待【ゴルフ】

九州のトップジュニアから全国レベルへ

ニューヒロインが毎年のように登場する女子ツアー。2023年、もっとも輝きを見せた新星といえば櫻井心那だろう。

櫻井は04年に長崎県長崎市で生まれた。2月で20歳になる。兄の影響で、6歳のときにゴルフを始めた。
九州小学生ゴルフ大会優勝、九州中学校ゴルフ選手権2位、九州ジュニアゴルフ選手権2位などジュニア時代から頭角を現し、長崎日本大学高に進むと20・21年とOBS九州女子ジュニアゴルフ大会を連覇。21年には九州ジュニアゴルフ選手権、九州女子選手権も制した。
また、21年は日本女子アマチュアゴルフ選手権14位タイ、日本ジュニアゴルフ選手権女子15歳~17歳の部11位タイと、全国レベルでも活躍を見せた。

22年のステップ・アップ・ツアー賞金女王

同年のプロテストを受験し、17歳の現役女子高生にして一発合格。同期にはいずれもシード選手の仁井優花と尾関彩美悠、川﨑春花、そしてクォリファイングトーナメント8位でツアー前半戦の出場権を得た小林夢果らがいる。

22年はステップ・アップ・ツアーが主戦場となったが、いきなり才能を開花させた。
6月のECCレディスで、出場6試合目にしてプロ初勝利。その後も山陽新聞レディースカップ、中国新聞ちゅーピーレディース、かねひで美やらびオープン、うどん県レディースと出場16試合で5勝を挙げる。
同ツアーの年間獲得賞金ランキング1位となり、第1回リランキングまでの23年ツアー出場資格を獲得した。
「平均バーディー数」「パーブレーク率」「イーグル数」「バーディー数」「60台のラウンド数」「パー5平均スコア」はいずれも1位。ステップ・アップ・ツアーで見せた破壊力を、23年レギュラーツアーでも存分に発揮する。

レギュラーツアーでもいきなり4勝を挙げた

開幕から2試合連続予選落ちとスタートは躓いたものの、4月のKKT杯バンテリンレディス、5月のRKB×三井松島レディスでは5位タイに入賞するなど、徐々に成績を上げていく。
そして、6-7月の資生堂レディス。桑木志帆とのプレーオフを制し、ツアー初優勝を飾る。その後も勢いは止まらず、楽天スーパーレディース、ゴルフ5レディス、富士通レディースも制覇。04年の宮里藍、18年の畑岡奈紗に続くツアー史上3人目となる10代でのツアー4勝を達成する。
シーズンを終えてメルセデス・ランキング5位、獲得賞金1億1230万7733円と、ツアールーキーながら大活躍を見せた。

「ドライビングディスタンス」3位(258.59ヤード)と、ツアーでも屈指の飛距離が最大の魅力。アグレッシブなプレースタイルは「60台のラウンド数」3位、「平均バーディー数」9位が証明している。
課題は63位の「ダブルボギー率」と、64位の「サンドセーブ率」か。果敢な攻めがミスにつながっても、小技でボギーに収めることができれば、24年シーズンはさらなる躍進も夢ではない。

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