甘利氏 在幹事長35日に約4億円の政策活動費

 自民党政権下での「政治とカネ」の不透明さ、不可解さが日々、深まっている。「裏金問題」で支出に対する説明は「ゼロ」回答に等しい。

 加えて14日の衆院予算委員会では甘利明前幹事長の「幹事長在任35日間に3億8000万円」が政策活動費として渡されたことが取り上げられたが、岸田文雄総理は「適正に処理されていると認識している」などと答え、処理の裏取りも行わず答弁していた。

 立憲民主党の井坂信彦議員が質した。井坂氏は「甘利氏の幹事長在任期間中に3億8000万円を全て使い切ったのか、事前に甘利前幹事長に確認して答弁いただきたいと通告していたがどうか」と質した。

 これに岸田総理は「全額を政治活動のために支出していれば納税の申告の必要はない。そして仮に申告すべきものがあれば当然、申告されているものと認識している」と答弁。

 井坂氏が「3億8000万円もの政策活動費を配った期間は選挙直前と選挙期間中。選挙中にお金ばんばん使って政策アピールなんて、甘利さん個人ではできません。法律上、そんなことは許されておりません。中国新聞は2019年の参院選で自民党の選挙対策委員長だった甘利議員が全国各地の同党公認候補側に陣中見舞いとして100万円を配ったと説明したと。甘利氏は政策活動費を使い、陣中見舞いとして裏金を全国で配りまわっていた可能性がある、こういうふうに報道されているが、違法な使い方をしていないか確認して報告を」と求めた。

 岸田総理は「私は違法な使い方はされていないと認識していると申し上げております。法律に触れているかどうか確認をということなので、改めて確認いたします」と最後に確認はする旨を答弁する消極的姿勢だった。総理の政治改革への本気度が問われている。(編集担当:森高龍二)

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