米アプライド、2─4月売上高見通しが予想上回る AIブームで

[15日 ロイター] - 半導体製造装置メーカーの米アプライド・マテリアルズは15日、第2・四半期(2─4月)の売上高が65億ドル(プラスマイナス4億ドル)になるとの見通しを示した。人工知能(AI)向け半導体の強い需要やパソコン(PC)市場の回復を背景に市場予想を上回った。

株価は引け後の時間外取引で12%上昇した。

LSEGがまとめたアナリストの予想平均は59億2000万ドルだった。

調整後1株利益見通しは1.79─2.15ドルとし、こちらも市場予想の1.79ドルを上回った。

ゲイリー・ディッカーソン最高経営責任者(CEO)は「顧客が今後数年にわたり、AIとIoT(モノのインターネット)に不可欠な次世代チップ技術を強化する中、半導体業界の主要な転換点における弊社の主導的立場は継続的な好業績を支える」と述べた。

さらに「クラウド企業による設備投資は再び加速しており、ファブの稼働率は全てのデバイスタイプで上昇している。メモリーの在庫水準も正常化している」と説明した。

第1・四半期決算は売上高が67億1000万ドルで、市場予想の64億7000万ドルを上回った。中国の売上高は30億ドルで、全体に占める割合は45%で、前年同期の17%から上昇した。

特別項目を除いた調整後1株利益は2.13ドルで、市場予想は1.91ドルだった。

粗利益率は前年の46.7%から47.8%に上昇した。

アナリストは、半導体の国内サプライチェーン(供給網)強化の動きがアプライド・マテリアルズなどに恩恵をもたらしていると指摘する。

米中関係が緊迫する中、各国政府は中国や台湾への依存を減らすために半導体の国内生産を促している。

一方、関係筋によると、アプライド・マテリアルズは昨年末頃、輸出認可を得ずに韓国経由で中国半導体大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)に半導体装置を輸出した疑いで司法省の刑事捜査対象になっていた。

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