劇団四季『ジーザス・クライスト=スーパースター』[エルサレム・バージョン] 本日開幕

現在、東京近郊だけでも『ライオンキング』『アラジン』『アナと雪の女王』『美女と野獣』をロングラン上演中で、さらに4月には『オペラ座の怪人』、5月には新作『ゴースト&レディ』の開幕を控える劇団四季。大作ミュージカルをいくつも同時にロングランできるこの強さを支えているのが、「スターの知名度に頼らず、真の実力を持った俳優たちが、深いテーマ性のある作品を上演する」という劇団の基本姿勢であり、その上演スタイルを確立したのが『ジーザス・クライスト=スーパースター』だ。創立70周年を記念し、そんな「劇団四季ミュージカルの原点」たる同作が、本日2月16日(金)に東京・自由劇場で開幕する。

作品の生みの親は、『キャッツ』『オペラ座の怪人』の作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーと、『ライオンキング』の作詞家ティム・ライスのコンビ。彼らが共に20代だった頃に生み出したロック・オペラを元に、劇団四季の創設者・浅利慶太はオリジナル演出とは全く異なるふたつの舞台、[ジャポネスク・バージョン]と[エルサレム・バージョン]を生み出した。昨年6月に上演されて好評を博した前者に続き、本日開幕するのは後者。日本式様式美の要素を取り入れた前者とは打って変わって、舞台上にイスラエルの荒野を出現させる。

描かれるのは、イエス・キリスト(ジーザス・クライスト)が十字架にかけられるまでの7日間。圧政に苦しむ民衆に新しい教えを説いて「救い主」「神の子」と讃えられるジーザス、彼を愛しているがゆえに裏切ることになる弟子のユダ、ジーザスに献身的な愛を注ぐマグダラのマリア、ユダヤ教の司教カヤパ、ローマ帝国の総督ピラト……。ジーザスを巡って交錯するさまざまな苦悩や祈りが、ジーザスの《ゲッセマネの園》、マリアの《私はイエスがわからない》、ユダの《スーパースター》といった名曲の数々によって綴られていく。1970年代に発表された作品だが、鮮烈な音楽と演出は、今なお熱く胸に響くに違いない。

なお、東京公演の前売りチケットは既に完売。4月より京都公演、6月より全国公演が予定されている。

文:熊田音子

<公演情報>
劇団四季『ジーザス・クライスト=スーパースター』[エルサレム・バージョン]

【東京公演】
2024年2月16日(金)~3月24日(日)
会場:自由劇場
※前売券完売

【京都公演】
2024年4月20日(土)~6月2日(日)
会場:京都劇場

【全国公演】
2024年6月29日(土)開幕

公式サイト:
https://www.shiki.jp/applause/jesus/

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