山崎さん(茨城町出身)個展 空想や写実画37点 茨城・水戸

個展「tea party」を開いている山崎裕二さん=水戸市根本町

障害者福祉作業所に通う茨城県茨城町出身の画家、山崎裕二さん(36)の個展「tea party」が、同県水戸市根本町の「のっぱらかふぇ」で開かれている。空想や写実画、石こう粘土の立体など多様な37点が並ぶ。29日まで。

山崎さんは精神障害があり、ギャラリーを運営する「ひとは」の作業所を利用している。1年3カ月前に初めて個展を開き、今回は最近の作品や前回出さなかった作品を展示した。

目玉は油絵「Wonderland freedom」。さまざまな人種の人々が自由に歌い、楽器を奏で、一休みする。滝や重力に逆らう水しぶき、色とりどりのシャボン玉、花火が背景を彩る。「楽園。みんなで仲良く楽しい世界を自由に描いた」と山崎さん。

植物で猫やライオンを表現する「ボタニカルシリーズ」は「いろいろな分類や境目があるが、本当に必要なのか」という問いから生まれた。18本の腕と22個の手のひらで花を表現した立体「華」や、実家近くの風景を描いた油絵「雑木林と僕」など1作品ごとに作風が異なる。

期間中の金曜午後2時からは、お茶会を開催。「芸術だからといって肩肘張らず、お茶を飲みながら心のままに見てほしい」と思いを語った。

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