Flatt Security が GMOインターネットグループに参画

株式会社Flatt Securityは2月13日、GMOインターネットグループへの参画を発表した。

バイナリコードからの脆弱性検出技術をNECが開発

Flatt Securityは2024年2月29日付で、GMOインターネットグループ株式会社による約10億円の増資を受けるとともに、GMOインターネットグループはFlatt Securityの既存株主から発行済株式の66.6%を取得する。またFlatt Securityでは2月13日付で、GMOインターネットグループ 代表取締役グループ代表 会長兼社長執行役員・CEOの熊谷正寿氏を取締役に迎え、経営体制の強化を行う。

Flatt SecurityはGMOインターネットグループへの参画で、グループが有する国内外の顧客基盤を活用し、これまでリーチできていなかった業界・業種の技術組織とともにプロダクトセキュリティに取り組み、さらなるサービス向上を目指す。また、「Shisho Cloud」における新技術開発に向けた投資やプロフェッショナル人材採用加速に向けた投資を行う。

Flatt Security代表取締役の井手康貴氏は「今回の資金調達、グループ参画はあくまでも弊社にとってのスタートラインです。今後は、経営力を強化し、事業・組織の成長、そしてその結果としての提供価値向上をこれまでにない速度で成し遂げ、国内外のお客様や働く仲間のみならず、グループに対しても良いインパクトを生んでいくことを目指してまいります。」とコメントしている。

GMOインターネットグループは2022年に株式会社イエラエセキュリティ(現 GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社)を92億円で取得。今回の2社目のM&Aによって、同社が単にポートフォリオにサイバーセキュリティ事業を加えたいがためにセキュリティ企業をグループ入りさせている可能性が消えた。「グループにセキュリティ子会社は一社」というこれまで暗黙に存在した常識に疑問を投げかけもした。

GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社と今回の株式会社Flatt Securityは、エンジニアが社長をつとめ、業界トップクラスの技術者を擁し、なにより両社とも極めてクリエイティブなセキュリティ企業である点において共通点がある。

SI系や商社系、シンクタンク系の、出資比率100%のセキュリティ子会社は取得候補から外れるだろうが、「セキュリティムラ」の外野から突然現れたGMOインターネットグループが日本のセキュリティ業界を再編する可能性も秘めており、少なくないセキュリティ企業経営者及び経営者が本件に注目した。

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