ホーバークラフト3番船が大分市に到着 中東の紛争影響、1カ月遅れ【大分県】

大分市西大分地区に到着したホーバークラフトの3番船=15日

 大分空港(国東市)と大分市を結ぶホーバークラフトの3番船「Tanso(たんそう)」が15日、製造地の英国から大分市に到着した。中東で起きた紛争の影響で遠回りのルートに変更したため、当初の予定から1カ月遅れとなった。運航会社は今秋の開業に向け、2月末から海上での操縦訓練を再開する見通し。

 3番船は昨年12月8日、英国の港を出発した。武装組織の活動が活発な紅海とスエズ運河を避け、アフリカ南端の喜望峰沖を通って航行した。

 今月15日午後、大分市西大分地区の発着場で到着を見守った県交通政策課の佐藤睦浩課長補佐は「とても心配したが、無事に着いて安心した」と話した。

 運航会社の「大分第一ホーバードライブ」(大分市)によると、大分空港側の発着場近くでガードレールに衝突する事故を起こした1番船は3月にも大分市に移し、修理する。2番船は同市の艇庫に保管している。

 同社は開業に先立ち、別府湾を周遊するイベントなどを計画している。小田典史社長は「まずは安全運航のため、しっかり訓練を積み重ねる。就航までの間も、できるだけ多くの県民に親しんでもらえる企画を考えたい」と話した。

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