V長崎 下平氏が監督就任 カリーレ氏の二重契約問題 国際サッカー連盟(FIFA)に提訴

下平隆宏氏

 サッカーJ2のV・ファーレン長崎は15日、ファビオ・カリーレ氏(50)の二重契約問題で、既にブラジル2部サントスで指揮を執っているカリーレ氏と3人のブラジル人コーチに契約破棄の違約金などを求めて国際サッカー連盟(FIFA)に提訴した。カリーレ氏らの契約解除と、下平隆宏ヘッドコーチ(52)の監督就任も併せて発表した。
 カリーレ氏はV長崎との監督契約を更新して昨年12月に母国ブラジルへ一時帰国。同月中旬、サントスの監督就任の意向を示し、サントスが就任を発表した。1月12日に両クラブが会談し、V長崎は契約破棄に伴う違約金の減額の要請を受けたが拒否。再度検討するとしていたサントスは13日未明に、カリーレ氏をブラジルサッカー連盟に監督登録したと一方的に発表した。
 V長崎は新シーズンへの準備のため、1月5日に下平氏を招へい。実質的な指揮官としてチームづくりを進めていた。髙田旭人社長は「選手が持つ力を最大限に生かした環境構築にも力を入れており、人間性もとても素晴らしく、信頼できる」と評価している。
 下平氏は「ここからさらにチームの結束力を高めて、J2優勝、J1昇格を成し遂げるために一丸となって戦う」とコメントを発表。倉石圭二コーチがヘッドコーチに昇格する。

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