たすきつないで50年 時津・中山ダム一周親子駅伝 節目の大会「地区の大切な親睦の場」

一斉にスタートする選手たち=時津町子々川郷

 西彼時津町子々川郷の中山地区で11日、子どもからお年寄りまで約70人が集まり「中山ダム一周親子駅伝大会」を開催した。たすきをつなぎ地区の絆を強める恒例のイベントは、第50回の節目を迎えた。
 中山子ども会が1975年から毎年開催。子ども会の冬のイベントとして始まり、当初は選手たちが集落の中を走り、沿道の住民が軒先から声援を送っていたという。その後85年に中山ダムが完成。現在の周回するコースに移行していった。

第1回大会のスタート風景(中山子ども会提供)

 約50世帯150人ほどが暮らす中山地区は、子々川郷の山間部にあり、50年間で少子高齢化が進んだ。当時は40人近くいた子ども会の人数は現在、小中学生合わせて5人。第1回大会の発起人を務めた松添巖さん(86)は「住民が協力して続けてこられたことに感謝。子どもは減ったが、昔も今も変わらず地区の大切な親睦の場」と振り返る。
 第50回大会の今回は「子ども」「大人」「子ども会OB」「鳴北中・時津北小教諭」「消防団」の5チームが、ダム半周を折り返す6区間約2キロのコースで競った。出場者は地区住民の声援を受けスタートを切ると、笑顔でたすきリレー。鳴北中・時津北小教諭チームが優勝した。レース後は恒例の懇親会があり、大会の歴史を振り返る映像が流された。
 中山子ども会の山脇卓会長(45)は「地区の皆さんも高齢になったが、若い世代もまだまだいる。子どもたちがいる限り大会は続けていきたい」と話した。

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