「大変厳しい状況」沖縄のダム貯水率48.2%に 本島11ダム 玉城デニー知事、節水強化を呼びかけ【動画あり】

 沖縄県内29市町村の給水源となっている本島11ダムの貯水率が、16日午前0時現在で平年値を28.6ポイント下回る48.2%まで低下した。雨が降らず低下が続くと貯水率は3月上旬にも40%を切る見込み。玉城デニー知事は同日午前の定例会見で、さらに悪化した場合は「給水制限せざるを得ない非常事態となる」とし、県民に節水強化を呼びかけた。

 県企業局によると、県などが1月中旬から節水を呼びかけているが効果が出ていない。仮に給水制限となれば1994年3月以来、約30年ぶりとなり、混乱も予想される。

 沖縄気象台の予報では、22日までは晴れや曇りの日が続き、降雨による貯水率の回復は期待できない。11ダムのうち、県内最大の福地ダムの貯水率は16日午前10時50分現在で41.8%、次に大きい大保ダムは34.7%となっている。

 玉城知事は「大変厳しい状況だ。水の安定供給が維持できるよう、周囲にも節水を呼びかけるなど、協力してほしい」と強調。節水例として、シャワーで温水が出るまでの冷水をバケツや湯船にためて散水に使う、蛇口をこまめに閉める―などの対策を挙げた。

定例記者会見の冒頭、節水を呼び掛ける玉城デニー知事=16日、沖縄県庁

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