【フェブラリーS/追い切り診断】ウィルソンテソーロを上回る「S」の最高評価 「能力全開に期待できるデキ」

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■オメガギネス

【中間調整】重賞初挑戦だったレパードSでクビ差2着。続く古馬初対戦となったグリーンチャンネルCでは正攻法から抜け出し勝利を収め、次代のダート界を背負っていけそうな才能の片鱗を感じさせた。その後、トモを痛めて小休止。中8週で迎えた復帰戦の前走・東海Sはやや手緩い仕上げに思えたが、2番手から踏ん張ってウィリアムバローズに1馬身差の2着に入った。

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その後は短期放牧を挟んで2月3日に帰厩。7日の1週前ウッド追いが初時計だったが、そこで序盤から出していくハードメニューをこなす。さすがに最後は甘くなったものの、いい手応えを保って5F64秒7(馬なり)と自己ベストを更新した。短期間とはいえ、牧場でのケアが相当うまくいかないとできない芸当だろう。リステッド競走勝ち+重賞2着2回で、賞金的には当初18番手のボーダー以下だったが、回避馬が相次ぎ今週頭には出走できる目算が立った。

【最終追い切り】レース当週の追い切りにはC.ルメール騎手が駆け付け騎乗、ウッドで併せ馬を行っている。先週ある程度速い全体時計を出しており、今週は鞍上が感触を確かめるのに主眼を置いた内容。稽古駆けする準オープン馬を追走し、ギリギリまで仕掛けを待ってから最後は半馬身ほど抜け出し先着とした。

【見解】折り合い面を考えれば前哨戦としては根岸Sのほうが良かったかと思えたが、回復に時間が欲しいタイプとのことで東海Sを選択したようだ。距離が長いぶん力んで2着に敗退。賞金がギリギリであわやゲートインならず……の可能性もあったが、“滑り込みセーフ”でゲートインに至った。こんな状況でも早い段階からC.ルメール騎手を確保していたのだから、勝負気配が低いはずもないだろう。最終追いでルメール騎手は納得いく感触を掴んだようだ。中3週の時間を確保したことにより、能力全開に期待できる絶好のデキに仕上がった。

総合評価「S」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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