【フェブラリーS/データ攻略】人気ガタ落ちGI級に重なる「ケイティブレイブ」の影 “8/10”該当で波乱の使者に

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今週は東京競馬場でフェブラリーS(ダ1600m)が行われる。今年最初のJRA・GI。翌週に行われるサウジカップも含めて、ビッグレースの到来に胸が躍る。

ここでは、過去10年データからキングズソードオメガギネスにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■キングズソードに“8/10”該当の激走データ

2走前のJBCクラシックを圧勝。ビッグレース勝ちの称号を引っさげて臨むのがキングズソードだ。今回は前走東京大賞典で先着を許した2頭と再び対戦。自身初のマイル戦も含めて超えるべき壁は決して低くないが“波乱の立役者候補”を予感させるデータがこちら。

・前年に1800m超のGIもしくはGII勝利→10年中8年で馬券内

過去10年のうち8年で馬券内馬を輩出。そのなかには16番人気1着コパノリッキー、16番人気2着ケイティブレイブも含まれており、フェブラリーSにおける激走馬を発掘するうえで見逃せないデータと言えるだろう。

この馬について補足すると、阿蘇Sで記録した良馬場ダート1700mで1分42秒0はJRA史上2位にランクされるもの。良馬場ダートは時計を要するのが一般的だが、それにもかかわらずダート1700mのレコードと遜色ない時計を叩き出したパフォーマンスは本物だ。今週末の東京ダートは良馬場が濃厚。見限るにはまだ早い。

■オメガギネスに“勝ち馬ゼロ”のマイナスデータが

その一方で、信頼度に揺らぎが生じてしまうのがオメガギネスだ。滑り込みでの出走が叶った今回、鞍上にはC.ルメールを配置。東京ダート1600mで発揮したグリーンチャンネルカップのパフォーマンスから不動の中心と思いたいところだが、今回は前哨戦の内容がネックとなる可能性が浮上してしまう。

・前走東海ステークスで2着以下【0.1.0.12】

前年覇者のインティ、チャンピオンカップ4着と実績十分だったロワジャルダンも馬券外に。コパノリッキーなど前哨戦勝ち馬が連続好走するケースは目立っているものの、2着以下からの巻き返しは容易ではないとのデータだ。

今週末の東京ダートは良馬場想定。近2走、脚抜きの良いダートを駆け抜けたこの馬にとって馬場替わりの影響も気になるところだ。良馬場を使われた2戦は1勝クラスでの僅差の勝利、レパードSで同世代の牝馬相手に先着を許すなど苦手とは言えずとも得意とも言えない印象。WIN5、という意味も含めて単勝・馬単・3連単のアタマに据えるには躊躇してしまう。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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