【介護職】ホームヘルパーで毎月「50時間」以上残業しているのに年収が「300万円」です…安くないでしょうか?

ホームヘルパーの仕事内容と平均年収

ホームヘルパーは、介護が必要な方や障がいのある方の家へ訪問し、身体的な介助や家事支援を行う仕事です。訪問介護員とも呼ばれ、就業にあたっては「介護職員初任者研修課程」を修了している必要があります。

また、生活や家事のサポートなど専門性の低い業務であれば、資格がなくても就労ができる場合もあるようです。

厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト jobtag 訪問介護員/ホームヘルパー」によると、ホームヘルパーの平均年収は353万2000円です。

そのため、本事例のように「年収300万円」である場合は、平均よりも年収は低いといえるでしょう。

もし今後年収を上げたい場合には、実務経験を積んで仕事の幅を広げたり、資格を取得したりすることをおすすめします。

年収を上げるための方法

ホームヘルパーの方が年収を上げる方法として、介護福祉士の資格取得が挙げられます。

介護福祉士になるには、3年以上の実務経験を積んだあと「実務者研修」を受講し、国家試験に合格する必要があります。

厚生労働省老健局老人保健課の「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」によれば、令和4年9月時点の介護福祉士資格の有無による平均給与の比較は、表1の通りです。

表1

※厚生労働省老健局老人保健課「令和4年度 介護従事者処遇状況等調査結果」を基に筆者作成

表1より資格の保有および、研修を修了しているほうが、平均給与や年収が高いことが分かります。介護福祉士になると、資格手当をつける事業所もあるためです。

さらに、介護福祉士の資格を持っていると、サービス提供責任者への道もひらけるため、キャリアアップしながら収入を上げることも可能になります。

もし実務経験を積んだり、資格を取得したりしても年収が上がらない場合には、より待遇のいいサービス事業所などに転職を考えることをおすすめします。

年収を上げるためには実務経験を積み、資格を取得しましょう

ホームヘルパーで年収300万円の場合は、平均年収よりも低い金額であるといえます。また、残業時間も月50時間と長時間であるため、心身への影響も懸念されるでしょう。

年収を上げたいとお考えの場合は、実務経験を積んで介護福祉士の資格を取得する、さらに役職につく、上位の資格を取ることなどをおすすめします。それでも収入が上がらない場合には、ほかの事業所への転職を考えることも方法の一つです。

出典

厚生労働省 職業情報提供サイト jobtag 訪問介護員/ホームヘルパー
厚生労働省老健局老人保健課 令和4年度 介護従事者処遇状況等調査結果(157ページ)

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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