氷雪観光で人気、中国黒竜江省で過ごす春節

氷雪観光で人気、中国黒竜江省で過ごす春節

9日、黒竜江省ハルビン市の中央大街を散策する市民や観光客。(ハルビン=新華社記者/劉赫垚)

 【新華社ハルビン2月16日】中国では春節(旧正月)の連休期間(2月10~17日)、多くの観光客が国内最北の省である黒竜江省を訪れて氷雪の中で新年を迎えている。

 同省ハルビン市で100年の歴史を持つ中央大街では観光客が気ままに歩き、欧風の建築や花灯(飾り灯籠)を楽しみ、この地ならではのグルメに舌鼓を打っている。ハルビン極地公園では、ネット上で大注目を集めた「逃学企鵝(サボりペンギン)」が、全国各地から集まった観光客と共に新年の到来を祝っている。ハルビン氷雪大世界では観光客が雪や氷でできた建築を観賞し、屋内でのアイスショーを楽しみ、「1万人のディスコダンス」イベントに参加している。

 ハルビンに代表される氷雪観光は春節期間の人気を集めており、中国オンライン旅行大手の携程集団(トリップドットコムグループ)のプラットフォームデータでは、連休初日の旅行予約件数が前年同日の約3.4倍に、チケット予約は約41倍に増えた。

氷雪観光で人気、中国黒竜江省で過ごす春節

10日、黒竜江省牡丹江市の「中国雪郷」風景区で記念撮影をする観光客。(ハルビン=新華社配信)

 同市から約280キロ離れた牡丹江市にある「中国雪郷」風景区として知られる雪郷国家森林公園では、雪景色と民俗や「年俗」(春節の風習)の深い融合が見られる。雪郷の民宿経営者、樊兆義(はん・ちょうぎ)さんの民宿は春節期間に満室状態となった。樊さんは、氷雪観光が大人気なおかげで、お客さんの数が明らかに増えているとし、雪郷では林場労働者の多くが民宿やレストランの経営者への転身に成功し、エコツーリズムによって生計を立てることができるようになったと語った。

 「中国の北極」と呼ばれる漠河市は気温が氷点下30度ほどにもなる。辺ぴな場所だが、ここ数年は独特な地理的位置や豊かな氷雪観光資源を活用して多くの観光客を呼び込んでおり、極寒の中で有意義な旅行体験を提供している。

 同市で新年を迎えるため北京市からはるばるやって来たという観光客の女性、高(こう)さんは、ここでの年越しムードは格別で、どの家も飾り灯籠やリボンで飾り付けていて、夜には美しい花火も見られたとし、最北の地での年越しは非常に有意義だとの感想を述べた。(記者/劉赫垚、徐凱鑫)

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