懲戒処分…イベント協賛金を自分の口座で管理していた課長 かばんや机にも保管 「口座に入れたのは現金を持つよりも安全だから。結果的にルーズだった」と語って依願退職

富士見市役所=埼玉県富士見市鶴馬

 埼玉県富士見市は9日、昨年10月28日に市庁舎周辺で開催された「富士見ふるさと祭り」を巡り、地元企業などから預かった協賛金を同実行委員会事務局に渡さず、自らのかばんや机、口座に入れ、保管していたとして、市協働推進部の50代の男性課長を停職2月の懲戒処分にした、と発表した。男性課長は同日付で依願退職した。

 市職員課によると、課長は昨年8月10日から10月13日までの間、市商工会に事業者などから預けられた33件分の協賛金計53万5千円を同商工会から受け取り、庁舎内の机やかばん、自分の口座に入金するなどして保管した上、10月6日に15件分18万円、同12日に1件1万円、同13日に17件34万5千円をそれぞれ同実行委事務局に渡した。

 事情聴取に対して課長は「口座に入れたのは現金を持つよりも安全だと思った。結果的にルーズな扱いをしてしまった」と話しているという。

 処分理由について市は「金銭的な被害は認められなかったが、適切な事務処理を怠っており、公務員としてあってはならない、市民の信頼と信用を損ねる行為で、地方公務員法に違反する」としている。

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