下舘夏希、恵比寿LIQUIDROOMで開催したワンマンライブのレポートが到着!

『下舘夏希バンドワンマン「恋焦がれた愛になる」』2024年2月8日 at LIQUIDROOM

POPな楽曲と歌声や、情感たっぷりな等身大ソングで話題のシンガーソングライター下舘夏希。彼女の愛称は”ダテシモ”だ。アコースティックギターを抱えた弾き語りスタイルで活動することが多いダテシモが、5年ぶりにバンドスタイルでワンマンライブを行った。「挑戦ワンマン」と称し、現在は事務所やレコード会社に所属ぜず、全ての活動をセルフプロデュースで行っている。

その軸となる活動の一つが大きな会場でのワンマンライブの挑戦だ。

3度目の今回の舞台は恵比寿LIQUIDROOM。実際に会場に足を運び、体感した熱をレポートする。

『下舘夏希バンドワンマン「恋焦がれた愛になる」』2024年2月8日 at LIQUIDROOM

ピンクのPOPな照明の中、ノリの良いビートに合わせて客席から手拍子が起こる。その音に乗せて登場したダテシモは、顔の横でダブルピースを作り、客席に向けて満面の笑みを返した。その明るさを倍増させる『.ハッピー』からライブはスタート。

2曲を終えて 「ありがとう」と優しく語りかけ、今日のライブが5年ぶりのバンド形式の開催であることに言及し、観客に「盛り上がっていける?」と問いかけると歓声が返ってくる。

『うそつき』『201』と立て続けに、恋のトラブルに巻き込まれる女性の心の機微を歌い上げる。まるで漫画のページを1枚ずつめくっているように、そのシーンが目に浮かぶ。 ダテシモの曲は、誰にでもある”どうしようもなく「良かったり悪かったり、ジェットコースターみたい」な時”を詰め合わせているようだ。

今回のサポートメンバーはバンマス・Gt井手上 誠の召集で、Ba井嶋 啓介・Dr楠 蓮 の3人で構成された。空間を支配するエモーショナルなギター、時にフロアをうねるベース、光の奥から突き抜けてくるようなドラム、彼らの「輝き=才能」は、同じくきらきら輝くダテシモの輝きに吸い寄せられ今回のプロジェクトになったのであろう。

『下舘夏希バンドワンマン「恋焦がれた愛になる」』2024年2月8日 at LIQUIDROOM
『下舘夏希バンドワンマン「恋焦がれた愛になる」』2024年2月8日 at LIQUIDROOM
『下舘夏希バンドワンマン「恋焦がれた愛になる」』2024年2月8日 at LIQUIDROOM

イントロの地面を飛び回るようなベースが耳に残る『無駄じゃない』では、リズムに乗せて恋に愛に葛藤する等身大の現代女子の姿を歌い上げる。後半で繰り返される「言い聞かせる」というフレーズを観客にも歌わせて、一体感を生み出していた。

ギターを手放してハンドマイクで歌う『息を凝らしてサンセット』では、「なまら見てる」という歌詞に合わせて、双眼鏡を眼前に抱える振付をキュートに踊る。一緒に踊る観客は、いつの間にか歌詞の世界の当事者になり、ダテシモの共犯者になっている。[なまら:すごく・とてもを意味する北海道の方言]

盛り上がる定番曲『ダイアライブ』では、タオルを回し、 床に寝転び、最前列のお客さんとハイタッチする。 そして、三輪車でステージを上手から下手まで駆け抜けた!?(これは会場よりも配信で見る方が迫力があって面白い)日頃、弾き語りで活動しているとは思えないムーブである。

「今回のライブは3度目の挑戦ワンマンです」と、22年のクアトロ、リキッドルームでのワンマンライブを振り返りつつ、 挑戦し続けることの大変さを語った。「夢を叶えるために、自分を奮い立たせるために作った曲」と前置きして始まった『夢を見続けろ』では、自分を信じて一点突破しようとするロックなエネルギーがステージから放たれ続けていた。

観客からの声出しありでライブが出来ることを喜び、「ライブは1人では出来ないなって思います」と観客に、仲間に感謝を伝えたダテシモ。最後の曲に選んだのは『トンネル』。迷って、躓いて、決意して、自分を信じて。何百回も自身の中で繰り返したプロセスを、ありのままに歌に乗せてステージに立っている姿は、シンプルにカッコいい。

『下舘夏希バンドワンマン「恋焦がれた愛になる」』2024年2月8日 at LIQUIDROOM

アンコールの声に応えて1人で登場したダテシモは、「この曲をリキッドに連れて来なきゃと思って」と語って弾き語りで『君の分まで』を披露。歌詞の通り「ここから咲かせよう」と観客たちに誓った。
バンドメンバーを呼び込んでトークをする中で、”夢を見続ける”ダテシモから衝撃の宣言が飛び出し、バンドメンバーが慌てる場面も。「売れっ子のダテシモちゃんになりたいと思いまーーーーーす !」と高らかに叫び、『パッションピンク』でエネルギーを使い尽くす熱唱を見せた。エンディングのSEが流れる中、客席の一人ひとりを確認するがごとく、ゆっくりとゆっくりと会場内を見渡し手を振ったダテシモは、最後に深くお辞儀をして去って行った。

『下舘夏希バンドワンマン「恋焦がれた愛になる」』2024年2月8日 at LIQUIDROOM

歌が好きだ! という直球ストレートと、飾らない等身大のアラサー女子の生態と、柔らかいブランケットのように包み込んでくれる優しさ。様々な下舘夏希の魅力が凝縮された熱いステージに、心が高鳴る時間だった。

『下舘夏希バンドワンマン「恋焦がれた愛になる」』2024年2月8日 at LIQUIDROOM

TEXT:川崎-gull-佳美(Vanilla Sky Records)

アーカイブ配信情報

■ツイキャス
視聴期限: 2024年2月22日(木) 23:59 まで

詳細はこちら:
https://twitcasting.tv/dateshimo_rock/shopcart/257625

ダテシモを労う会「2.8リキッドワンマンありがとうacoustic」

2月29日(木) 東京・三宿Sherry
開場19時30分/開演20時00分
出演:下舘夏希、静夏(key)
<チケット>
前売¥3000+1D

下舘夏希 オフィシャルHP

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