【フェブラリーS/データ攻略】想定10人気以下に「2.2.1.1」 “馬券内率80%”条件で爆穴候補に

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今週は東京競馬場でフェブラリーS(ダ1600m)が行われる。レモンポップのサウジカップ参戦で確たる中心馬不在の今年は穴馬発掘の可能性を見出せるメンバー構成だ。

ここでは、過去10年データからタガノビューティーイグナイターにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■タガノビューティーに「2.2.1.1」の追い風

前走根岸Sから臨むタガノビューティー。3番人気13着に敗れた当時の結果に加えてメンバー強化の今回は人気ガタ落ちが予想される1頭だ。7歳を迎えたことでピークアウトしてしまったのか……そんな声を払拭するデータがこちら。

・良馬場東京ダート1600mの成績【2.2.1.1】

この条件での馬券内率は80%。該当レースで戦ってきた馬にはカフェファラオ、レモンポップ、ドライスタウト、レッドルゼルなど砂路線のトップ級が名を連ねており、数字以上に高い価値を見出せる。

根岸Sを振り返ると、600m通過35秒8の超スロー。人気薄の逃げ馬が4着に残る展開になってしまってはどうしようもないだろう。それでも上がり3F3位の脚は使っており、ハイペース適性の高さは600m通過34秒5で流れた2走前の武蔵野ステークス2着が証明済み。オメガギネスをはじめ有力馬に逃げ先行馬が目立つ今回のメンバー構成を考えたとき、決め手に秀でたこの馬の“大外一気”が炸裂する可能性は十分だ。

■イグナイターに【0.0.0.19】データの壁が

タガノビューティーとは対照的に“0%データ”に該当してしまったのがイグナイターだ。前走JBCスプリントではJRA勢を蹴散らしての地方交流GI勝利。2走前はマイルチャンピオンシップ南部杯で2着、古いデータだが2歳時の新馬戦で東京ダート1600m勝ちと距離適性も問題ないと思われるが、今回は枠順がマイナスに働く可能性が浮上した。

・1枠の成績【0.0.0.19】

3番人気ベストウォーリア、4番人気ローマンレジェンド、アルクトスが該当していたにもかかわらず馬券内ゼロの“0%データ”に抵触。フェブラリーSにおける1枠はまさしく“鬼門の枠”となっているのだ。

スプリント戦でも好位で運べるダッシュ力は大きな武器と言えるが、同馬の外にはドゥラエレーデやオメガギネスといったマイル以上の距離をこなせる逃げ先行馬がズラリ。スタミナ豊富なそれらの馬が外から被せてくるとなれば、今回ばかりは厳しい競馬を強いられそうだ。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家
競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。

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