米国内の銃暴力による死者数、今年だけで5000人超え。1日平均110人

2024年を迎えてから、アメリカでの銃暴力による死者が5000人を超えた。1日平均110人が死亡していると、ガン・バイオレンス・アーカイブ (GVA)が2月16日付で 発表 した。

GVAは、アメリカ国内の銃撃事件や銃暴力を追跡する非営利団体だ。銃使用の影響を可視化するため、銃暴力に関するデータやマップをウェブサイトで提供している。

直近では2月14日、ミズーリ州カンザスシティーで銃乱射事件が発生した。プロフットボールリーグ(NFL)の優勝決定戦「スーパーボウル」で連覇したチーフスの優勝パレードでにぎわう、ユニオン駅周辺での出来事だった。

ロイター通信 によると1人が死亡、少なくとも21人が負傷した。3人が拘束されたが、動機は明らかになっていない。

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発砲音を聞き、身を屈める人々

今年アメリカで最も被害が大きかったのは、イリノイ州ジョリエットで1月23日に起きた事件 だ。23歳の男が9人を銃撃し、うち8人が死亡した。男はその場で自らを撃ち、死亡が確認された。

*事件発生直後の現場近くの様子*

2024年に入ってからの6週間で起きた銃乱射事件は44件で、2020年以降最も少ない 。ところが、事件に関連した死者数はここ数年に比べて増加している。

GVAによると、2023年は銃によって1万8854人が死亡、3万6338人が負傷した。

2014年の記録開始以来、毎年2万人以上が銃によって自死している。2023年の人数はまだ統計が出ていないが、これまでの推移を考えるとおそらく4万人以上が銃によって死亡した結果になると予想される。

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今回の「5000人超え」というデータは、銃規制の議論を再燃させた。銃規制は、11月に控えている米大統領選でも注目のトピックだ。

共和党の候補指名が見込まれるドナルド・トランプ前大統領は、再び当選すれば、ジョー・バイデン現大統領が導入した銃規制をすべてて撤廃すると発表 している。

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