規格外自動車部品→ソファに 岩谷堂箪笥の工法を活用

3社が連携して開発したソファ。自動車部品の製造技術やたんすの伝統工法を生かし、脱炭素化に貢献する=15日、奥州市江刺・桜木家具店

 規格外の自動車用部品が家具に生まれ変わった。奥州市と北上市に拠点を置く3社が、廃棄するシート用ウレタンや岩谷堂箪笥(たんす)の工法を生かしてソファを開発した。異業種連携によって廃棄物を焼却する際に生じる二酸化炭素(CO2)排出量を抑え、伝統工芸品の販路拡大につなげる。

 開発したのは自動車用部品製造などの第一物産岩手工場(奥州市、千葉正美工場長)とトヨタ紡織東北(北上市、坂本真也社長)、岩谷堂箪笥製造、販売の桜木家具店(奥州市、高橋勇人社長)。2022年にプロジェクトを結成した。

 トヨタ紡織東北が製造する自動車用シートなどの規格外品を、第一物産岩手工場に提供する。工場で粉砕や成形などをし、桜木家具店がソファに仕上げる。

 購入に関する問い合わせは同店(0197.35.1171)へ。

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