「無能を世界に晒し、みすぼらしい退場」代表監督クビのクリンスマンを韓国メディアが酷評!「指導者としてあらゆる面で欠けている」

韓国サッカー協会は2月16日、韓国代表のユルゲン・クリンスマン監督を解任すると発表した。

選手時代はドイツ代表として活躍した59歳の指揮官は、昨年2月に韓国代表に就任。しかし、国民の期待に応える手腕は発揮できず、アジアカップもベスト4で敗退した。そのうえ、最近になって中心選手であるソン・フンミンやイ・ガンインらによる内紛が発覚。管理不十分として、風当たりはさらに強まっていた。

結局、1年も持たずしてクリンスマン体制は終焉。史上稀に見る惨事に、韓国内で批判が殺到するなか、同国メディア『FOOTBALLIST』は「雰囲気すら崩壊。クリンスマンが無能を世界に晒し、みすぼらしい退場」と見出しを打ち、次のように伝えている。

「まず、彼には戦術的能力がなかった。アジアカップで優勝すると宣言した後もプランAに固執。強化試合や北中米ワールドカップ予選で、基本戦術が機能しなかった際に対処するための追加戦略がなかった。それはソン・フンミン、イ・ガンイン、キム・ミンジェといった個の力に頼り切ったサッカーに近いものだった。

チーム運営もめちゃくちゃだ。クリンスマンは9月の試合後、実質的に新戦力を選ばなかった。また、アジアカップでローテーションはほとんどなく、先発のスタミナ不足と交代策の欠如が最後まで問題となった」

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同メディアはそのうえで、「唯一の長所とされた和気あいあいとしたチームの雰囲気も、結局は幻想だった。代表選手たちはクリンスマンの長所として、できるだけ自由を与えての雰囲気作りを挙げていたが、この点が薄れてしまった」と説明。いわば決定打となったアジアカップ中の内紛に言及している。

「どんなチームでも不和は生じうるし、それが表面化する例も多い。しかし、喧嘩が勃発するまで選手間の不和が絶えなかったと話が広まるにつれ、クリンスマンは自由を与えるというより、放任主義者だった事実が明らかになった。選手のマネジメントに長けた監督であれば、面談を実施したり、規律によって適切な措置を講じたりして、このような事態を未然に防いでいたはずだ」

『FOOTBALLIST』はとことん辛辣だ。「クリンスマンは指導者としてあらゆる面で欠けている事実を見せつけ、韓国代表を去る。アジアカップ後も、分析することなく(自宅のある)アメリカ行きを選択し、責任回避と言い訳を続けた。その言葉はどの監督よりもみすぼらしかった」と締め括った。

クリンスマンは韓国代表に嵐を巻き起こし、そして嵐のように去っていく。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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