「何度聞いても理解できない」 職員研修で教育勅語を引用の松井広島市長に市民団体が中止要請

広島市の松井市長が、職員研修で戦前・戦中の「教育勅語」の一部を引用している事に対して、市民団体が中止の要請です。

■要請書 読み上げ

「公務員の研修に教育勅語を用いることは明らかに誤りであり、引用をすることをやめるよう求めます」

「教育勅語」引用の中止を求めたのは、広島で活動する2つの市民団体です。

これは、市民団体が情報公開請求で入手した、松井市長による職員研修の様子をとらえた動画です。

■(動画)松井市長

「いまでも通用する民主主義の基本的な概念を述べてる、たくさんあるんですね」

市民団体は、「教育勅語は憲法で否定されている」とし、民主主義行政を行う市長とは相容れないとしました。

■日本ジャーナリスト会議広島支部 藤元康之さん

「天皇がこれを一手に命令したから間違った方向にいきましたと言われている。これが教育勅語の本質と思う」

「なぜ市長がわざわざ民主的としてこれ(教育勅語)を(研修で)説明したのか理解ができない。何度聞いても」

■教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま 岸直人さん

「先輩がつくったものを引き継いでいけと言えばいいだけ。なぜそこに教育勅語にこだわるのかわからない」

広島弁護士会も、広島市長に対して「引用をやめるよう求める」声明を発表しています。

(2024年2月16日放送)

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