2月18日開催の高知龍馬マラソン。ランナーの意気込みや大会を支える人たちの声をシリーズでお伝えしてきました。最終回は、高知で合宿中の青学陸上部メンバーが語る難所・浦戸大橋の攻略法と沿道で応援するよさこいチームです。
高知市を拠点に合宿を行っている青山学院大学陸上競技部。合宿に参加する選手36人のうち、28人が高知龍馬マラソンにエントリーしています。2月15日からは原晋監督もチームに合流。調整に手ごたえを感じていました。
原晋監督
「天候も暖かいし、人も温かいし、設備もあたたかいということで、非常に充実した合宿が展開できた。故障者も出ていないので、淡々とトレーニングを進めてくれている」
今年で3回目となる高知合宿は、チームにとって新体制で臨む最初の合宿です。新チームを引っ張るのは、田中悠登キャプテンです。箱根駅伝の連覇に向けて高知から良い一年のスタートを切りたいと意気込みます。
田中悠登キャプテン
「走り込みがメイン。土台をじっくり作れる環境。高知で作った土台が箱根駅伝にも活きたのかなと思う。」
合宿の集大成となる高知龍馬マラソンについては。
田中キャプテン
「なかなかフルマラソン走る機会はないが、将来、実業団でマラソンに挑戦する選手もいるので、龍馬マラソンから日本代表やオリンピック・世界陸上に行くきっかけになればいいなと思う。楽しそうに走っている青学を見て、走るって楽しい!ということが少しでも伝わったら嬉しい」
今回の龍馬マラソンには、青学から今年の箱根駅伝優勝メンバーもエントリーしています。その1人が、箱根8区で区間賞をとった塩出翔太選手です。
塩出翔太選手
「往路の選手が良い流れを作ってくれたので、その流れに乗って走れて区間賞がとれた。本当は往路を走りたかったが、復路になった。来年はしっかり往路で走れる選手になりたい」
塩出選手は、トレーニング以外に楽しみにしていることがあるといいます。
塩出選手
「ブンタンが大好き。距離層の後は、胃に負担がかかっていて食べられないが、さっぱりしているので食べられる。酸味もあるがみずみずしくていっぱい食べられる」
ブンタンの力で順調に調整を進める塩出選手。高知龍馬マラソンでは、展開次第で上位を狙うと意気込みます。
塩出選手
「42.195キロ走る予定。高知合宿では色んな方にサポートしてもらっているので、恩返しできる走りがしたい。(チームとしては)20キロ過ぎまで集団で、その後は各自フリー。途中の順位次第ではあるが、狙える位置ならしっかり前を追いかけていきたい」
塩出選手と同じく今年の箱根駅伝を走った若林宏樹選手。山登りの箱根駅伝5区を走り、区間2位の快走で優勝に大きく貢献しました。
高知龍馬マラソンと言えば、コース中盤にある最大の難所「浦戸大橋」。高低差約50メートルの坂道がランナーたちを待ち受けます。
山登りのスペシャリストである若林選手に、「浦戸大橋」の印象と攻略法を聞きました。
若林選手
「昨年、故障で龍馬マラソンで走れなかった。浦戸大橋、聞く限りは厳しい坂と聞いているが心配はしていない。楽しみたい。目線が上になると姿勢が悪くなるので、下を向いて(斜め45度)腕を振れば自然と体は動く。龍馬マラソンを通して、走る楽しさを知ってもらいたい」
今年は箱根駅伝優勝校として例年以上に大きな注目を浴びる青山学院大学陸上競技部。早春の土佐路をフレッシュグリーンの一団が駆け抜けます。
ランナーを後押しする沿道の応援。今年もよさこいチーム「TACYON(タキオン)」が踊りでランナーにパワーを送ります。
「TACYON」は毎年、仁淀川河口の観光交流施設「南風(まぜ)」で応援を続けています。大会10回目の節目となる今年、チームも10周年を迎えました。
15日の午後7時、高知市でチームが練習を行いました。演舞は4分20秒でこの日は大会も3日前に近づき踊り子たちの練習にも熱が入ります。
今年のテーマは「鍵屋・玉屋」。花火師たちが花火を打ち上げる瞬間を表現したエネルギッシュな踊りで、残り10キロの苦しい区間を走るランナーを力強く支えます。踊り子たちの意気込みも十分です。
高知龍馬マラソンは2月18日開催、沿道を彩る演舞にも注目です。