【BASARA】ユニオンMAX王座奪取を誓う中野貴人「潰す・潰さないとかではなく、いかに藤田さんよりも目立つか」

プロレスリングBASARAの中野貴人は2月20日新木場大会にてユニオンMAX王者・藤田ミノルへ挑戦する。

そんな中野にタイトル戦への意気込み、王者の印象、ベルト奪取後にしたい事、デビューから7年の心境。そして、愛人タッグのパートナーである神野聖人の存在、BASARAの魅力などを語ってもらった。

――「プロレスTODAY」では、初めてのインタビューですが、中野選手との思い出というと、数年前に実施しました有馬記念での人間の壁(笑)。

中野 コロナ前なので、三年ぐらい前ですよね。

――懐かしい思い出ですよね。

中野 あれ、面白かったっすよね。

――なかなか、ああいう体験はなかったなと思うんですけど。当時は、本当にBASARAの皆さんに、有馬記念でうまく人を交通整理していただくような。

中野 メガホンして(笑)。

――やっぱりプロレスラーしかできないようなお仕事をやっていただいて。本当にあのときは感謝しておりまして。ありがとうございました。

中野 あれは本当に良い経験でしたね。またぜひ(笑)。

①ユニオンMAX選手権試合≪王者≫藤田ミノル戦への意気込み

――またやりたいですね。ということで、2月20日、BASARAの新木場大会、今回はユニオンMAX選手権にて、中野選手は王者・藤田ミノル選手に挑戦するということになりました。先日は関根選手にシングルマッチで勝利しておりまして、いま勢いに乗っているところですよね。

中野 そうですね。

――まず、藤田ミノル戦への意気込みをお願いいたします。

中野 このユニオンMAX選手権試合っていうタイトルマッチに関しても、2回目の挑戦になるんですけど。前回がそれこそ同じ戦闘民族の木髙イサミさんが持ってるときに挑戦したんです。それがちょうど一年ぐらい前だと思うんですよね。なので、約一年ぶりに、また戦闘民族の、今度は現チャンピオンの藤田さんに挑戦するというかたちなんですけど、正直、藤田さんに関してはもう、「外敵」っていうイメージがなくて。BASARA、それこそ僕がデビューするかしないかぐらいのときから、ずっともうレギュラーで、毎月のように出てくれてる選手で。どちらかというと、BASARAもいろんな団体に出るじゃないですか。

その中でも、藤田選手はBASARAを広めようとしてくれてる選手の一員だと思うので。僕が挑戦者で名乗りを上げて出たんですけど、お客さんの反応も、「中野が取り返せ」ではなくて、やっぱり「藤田ミノルのユニオンMAXの時代を見てみたい」みたいなお客さんもすごく多かったので。それはBASARA特有のものだと思うんですよ。やっぱり、どの団体でも若手の台頭だったりとか、若手がベテラン選手に挑戦するときって、けっこう会場の雰囲気って後押しが多いときも多いと思うんです。

でも、BASARAっていうのは、未だに木髙イサミさんだったり、藤田ミノルさん、ウラノさんとかもそうですが、本当にベテラン選手が第一線で、いちばんプロレスを楽しんでるような団体なんですね。それはBASARAとしてすごく魅力的なんですけど、「BASARAを発展させる」という意味では……僕は、BASARAの生え抜き一人目なんですけど、その僕も、もう七年になるんですよ。なので、そろそろ時代を動かしていかないと。新陳代謝。用済みだとか言うつもりもないですし、藤田さんも大好きだし、BASARAのプロレスは大好きなんですけど、やっぱりそれはどんどん進めていかないと発展はないかなと思うので。まず僕が先頭に立っていきたいなと思ってるんで、この試合は絶対に勝って、BASARAを進めたいと思っています。

――今のお話でいくと、各団体でもやっぱり「新時代到来」というのはキーワードになっているので、そういう意味ではBASARAの新時代を象徴する選手として、中野選手が矢面に立って時代を切り開くような大会になりそうだな、と思ってるんですけど、藤田選手がフリー参戦ではあるものの、もう本当にファミリーの一員みたいな感じで。

中野 そうですね。BASARAファミリーだと思いますね、本当に。

②王者・藤田ミノルの印象

――そういう部分での藤田選手、「王者としての藤田ミノル選手」、「戦闘民族としての藤田ミノル選手」、「先輩としての藤田ミノル選手」っていうのは、どんな感じですか。

中野 直属の上司というか、直属の先輩ではないわけですよ。言ったらたぶん……こんな言い方あるのかわかんないですけど、「親戚のおじさん」みたいな雰囲気なんですね。

――なるほど(笑)。

中野 何となく、ちょっと遠目から。近いんですけど、ちょっと遠目から見守ってくれてるような雰囲気が。どちらかと言えば、藤田さんってそういう雰囲気ですね。「出る杭は打つ」とかではなく。全部みんなで楽しんで、楽しくやって、その中でも自分は目立ってて。で、「BASARAを引っ張るぞ」っていう感じだと思うんですよね。「潰してやる」とか、そういう発言もあんまり目立つ選手じゃないし。なので、僕も潰す・潰さないとかではなくて、「いかに藤田さんよりも目立ってやろう」とか。向上心って言うんですかね。「上を行こう、上を行こう」っていうイメージですね。

――でも、藤田選手もやっぱりフリーで各団体に参戦しながら、その時々において、やっぱりプロレスの仕事師としての役割をしっかり全うされながら、ここぞというときに底力を発揮するようなタイプですもんね。

中野 そうですね。

――その中でやっぱり、結果として今、団体の最高峰ベルトを巻かれてるので。

中野 藤田さんもね、控え室でよく会うんですよ。僕もBASARAの中では、いろんな団体に出させていただいてまして、YMZさんだったりとか、2AWさんとか出させていただくんですけど、「今日も藤田さんいるな」、「今日もいるな」みたいな。もう一週間で3回4回会うんじゃないかな、みたいな日もあるんです。

――なるほど(笑)。

中野 そういうところでも、全てにおいてやっぱり負けたくないなと思っていて。年齢なんて、お父さんと変わらないぐらいの選手なんですよ。体力だけで言ったら絶対負けないわけですよ。体格差とかは別として、人間としての体力とか元気はまだまだ僕たちのほうが絶対あるんで。絶対負けたくないですよね、本当に。

③ベルト奪取した後にしたい事

――言葉の中からすごく勢いを感じました。今回このベルトを奪取できた暁には、何か叶えたいこととか、今後こういうふうにやっていきたいこととかってありますか。

中野 もう獲った後の話なので、正直まだ現実味があまりないのでアレなんですけど、僕がベルトを獲ったら、「毎月タイトルマッチを絶対にやる」というふうにしたいですね。BASARAって、月に大体3試合、本当に多いときは4試合とかあるんですけど、大体、月に2~3試合の中で回ってるんですね。場所は高島平だったり新木場が主なんですけど、その中で毎月毎月、「どちらかで絶対にタイトルマッチをやる」っていうふうにしたいですね。

――なるほど。タイトルマッチをやり続けて、防衛回数の記録を更新したいと。

中野 更新したいのもありますし、けっきょく長く持った方がイメージが多かったりとか。やっぱり、一年ベルトを持った選手とかって一つ時代がとか、ちょっとイメージがあると思うんですけど、そういう気持ちはあんまりなくて。「長く持ちたい」んじゃなくて、「とにかく濃く」。とにかく、ベルトを持ったときはとにかくとにかく、どんどんどんどん試合をしたい。チャンピオンとしてもそうだし、タイトルマッチをどんどんしたい、というイメージですね。

――もうタイトルマッチにちょっと飢えてるような。

中野 本当にどんどんやりたいですね。やっぱり若さとか、やっぱりそれは特権だと思うので。

[(https://proresu-today.com/archives/236234/2)次ページ(デビュー7年を迎える心境、パートナー神野聖人の存在、BASARAの魅力)へ続く

④デビューから約7年を迎える心境は?

――ありがとうございます。そして、デビューから約七年を迎えるんですけれども。

中野 四月で丸七年ですね。

――どうですか。振り返ってみて。

中野 なんかもう一瞬でしたね。

――早い?(笑)

中野 本当に早いです。最初三年ぐらいは、なんかもう精一杯やってるイメージですね。「試合を楽しむ」とか、「プロレスを楽しむ」っていうことはあんまりなかった気がします。とにかく、オファーいただいた試合だったり、自分のところの試合とかを、一生懸命とにかくやってる。とにかくもう身体を動かして、受け身取って、がむしゃらにやってるイメージだったんですけど。そこからはだいぶ変わってはきましたね。三年過ぎたあたりぐらいからですかね。

――ちょっと「試合を楽しむ」というか。

中野 そうですね。なんか「プロレスの楽しさ」みたいなのが。やっぱり最初はもう「きつい、つらい」が多くて、「これ、やっていけんのかな?」みたいなのは思ってましたけど。なんか三年過ぎたあたりからは、だいぶ楽しくできるようになってきて、そしたらお客さんもけっこう楽しく見てくれるようなイメージが。良く言われることも増えたので。そこからですね。そこからもう、どんどん欲が出てきましたね。「ベルト獲りたいな」とか、「神野ともっと良い一戦したいな」とか。「神野ともっと他団体に出たい」とか、いろんな欲が出てきて。それで今に至る感じなんですけど。

――やっぱり三年経つと、「心技体」の「心」の部分がようやく落ち着いてくるみたいな感じなんですかね。

中野 たぶん、精神面が一番大きかったと思います。肉体面もあるんですけど、やっぱり精神面ですね。試合に対する気持ちの持ち方っていうんですかね。

――確かに、プロレスラーになって三年ぐらいがたぶん一番きつくて。そこで離脱する人とか、そこから何か自分の中での新しい境地を見つけて、楽しめるかどうかの境目がやっぱりあるんでしょうね。

中野 そう思いますね。

――そういう意味では、七年目を迎えることによって、「シングル最高峰王者になる」という目前の目標もあるので、ここは「心技体」がいま充実してる?

中野 けっこうピークで来てる感じはしますね。本当にけっこう、「なんか、なんでもできるんじゃないかな?」みたいな。それぐらいの気持ちはありますね。

――たぶん年齢的にも今、一番乗ってる時期だと思うので。これはちょっと楽しみですね。楽しみな一戦にもなりますし。

中野 ありがとうございます。

⑤愛人タッグのパートナー神野聖人(カミノ マサト)選手の存在感

――そして、「愛人タッグ」のパートナーの神野選手の存在というのは、中野選手から見たらどんなふうに感じてますか。

中野 神野の存在。存在だけでいうと、僕は東京に18歳で出てきたんです。18で出てきて浜口ジムとか行ったりして、たぶん21ぐらいからプロレス業界に入ってから、そこからもうずっと一緒なんですよ。当時はまだDDTグループにBASARAがあって、一緒に練習生で入って。当時、神野はDDTの練習生で、僕はBASARAの練習生だったんですけど。そこから一緒に雑用を、たぶん約一年半とか二年近く。二人ともなかなかデビューが決まらなくて。そういう時期があって、そこからすごく仲良くなったんですよ。

――友だちみたいな感じで(笑)。

中野 そうそう。神野がちょっと先だったんですけど。雑用を教えてもらいながら、すごく仲良くなって。たぶん、東京出てきての一番の友達なんですよもともとそれなので、「タッグの試合が組まれた」ってなったときに、そこから二人で「愛人タッグだ!」とか言って、ちょっとタッグチームっぽくなったんですけど。もともとは、ただただプライベートが仲良くて、「一緒にプロレスできたらいいね」ってずっと言ってたら、そしたらDDTの両国、タッグマッチで初めて一緒に組ませてもらって。そこからですね。「俺たちの初めてが両国なんだから、運命だよ」って。

――(笑)。

中野 そこからは二人で。本当とにかく楽しいですね。

――やっぱり存在感という部分が非常に大きな、頼れるような存在なんですかね。そういう意味では。

中野 大きいですね。けっこうあっけらかんとしてるので。タイトルマッチとかでも全然気負わないし。「いつも通り適当にやったらええんちゃう」みたいな。「楽しかったらいいよ」っていう感じなので。僕はけっこう、やっぱり生え抜きとして、タイトルマッチ盛り上げて、「タイトルマッチ勝って、BASARAを」って思うんですけど、あいつは、「ええんちゃう?」みたいな。なんかね、のほほーんとしてるんで。

――やっぱり、そこもうまい具合にバランスがお互い噛み合うんでしょうね。

中野 そうなんですよ。僕はけっこう切羽詰まっちゃうタイプなので、「どんどんどんどん行かなきゃ」ってなるし。でも、神野はけっこうフワッとね。ただでも、やっぱりあの身体だし、一番ね、BASARAで馬力はあると思うんですよ。たまに欲も出すんで(笑)。けっこう、実は一番危ないのかなと思ってる。

――スイッチ入ったら、ちょっと?(笑)

中野 スイッチ入ったらけっこうガッとなるんで。ちょっと「キレたオタク」みたいになる(笑)。

――(笑)。でも、ああいう肉体を誇っている選手だから、鍛えるのもお好きなんでしょうしね。筋肉を愛して、たぶん「プロレスもエンジョイ!」っていうタイプなんでしょうね。ちなみに、中野選手は入場前にナーバスになったりとかはどうですか。

中野 最近、それこそ三年区切りぐらいですけど、ちょっと余裕が出てきましたね。三年以内ぐらいは毎回吐きそうでした(笑)。もう、入場するまではずっとソワソワソワソワして。膝が震えるんですよ、僕。膝が震えながら入っていく、みたいなことが多かったですね。

――そうですか。でも、メインイベンターでいろんなこと経験してる人でも、未だになってる人も多いですよね。

中野 いますいます。「出ちゃえば平気」っていう人も多いんですけど、十年とか二十年とかやってる選手でも、裏ではやっぱり、入場前は吐きそうになってる人もいるんで。

――神経質というか、自分に入れているというか、そういうのもありますもんね。

中野 ありますね。

――それを見てるこっちもすごい緊張しちゃう、という感じがありますもんね。

中野 でも、「入っちゃえば」みたいなところはありますね。入場しちゃえば全然平気なので。

――そういう意味では、「二人がタッグを組む」という部分には運命的なものもあるし、お互いがお互いを補い合っている感じなんでしょうね。

中野 そうですね。

⑥中野選手から見たプロレスリングBASARAの魅力とは?

――ありがとうございます。では、中野選手から見た「プロレスリングBASARAの魅力」を教えていただければと思います。

中野 僕は練習生で入ったときにはもう、旗揚げ戦から一応見させてはいただいていて。大げさじゃなくて、BASARAというのはプロレスの全ての魅力が詰まっていると思っていて。プロレスって、やっぱりバチバチのプロレスがあったり、楽しいプロレスがあったりとかいろいろ、「これもプロレス、あれもプロレス」って良く言うじゃないですか。あれってやっぱり、嫌う人は嫌うと思うんですよ。「そんなのプロレスじゃねえ」っていう人もいるし。でも、そういう人たちがいてこそのプロレスでもあるので。ただ、プロレスって、僕はもともとインディープロレスがすごく好きだったり。でも、僕が一番最初にプロレスに触れたのは、新日本プロレスさんで。お母ちゃんがすごい好きだったんですよ。

――そうなんですね。

中野 家族がプロレス大好きで、食卓にはサムライTVが流れてて。で、新日本のPPVは毎回お母ちゃんが買って。

――お母さんがめちゃくちゃ好きだったんですね。

中野 すごいプロレス好きで。夏休みは絶対に東京に行って、両国国技館でG1を見に行くっていうのが恒例だったんですけど。そんな中で、サムライTV見てるといろんな団体見れるじゃないですか。そんな中で、だんだんだんだん、「ちっちゃい人のプロレス」がすごく好きになっていって。DRAGON GATEさんだったりとか、みちのくさんとか、KAIENTAI DOJOさんとか、当時いろいろありましたけど。そんな中で、おもしろいプロレス、楽しいプロレス、もうすごい好きだったので。そこから東京出てきて、「どの団体行こう?」ってなって、最終的にイサミさんのところに辿り着いたんですけど。なんか、プロレスの魅力ってやっぱり……うちだと竜さんが「弁護士レスラー」とか、風戸さんが突拍子もないプロレスやったりとか。本当すごい好きなんですよ、そういう。プロレスの全ての面が僕はすごい好きなので。BASARAは比較的それが、「一つの興行でほぼ全てが見れる」と。なので、おトクなおもちゃ箱みたいな団体だなと思っていて。

――なるほど。

中野 居心地がすごく良いですね(笑)。居心地も良いし、楽しい。本当それこそ、「宴」っていう、うちの新木場大会で飲み放題の興行をやってるんですけど、本当にプロレスを初めて見る人って、「怖い」とか、「痛いんじゃないか」とか、「血が出るんでしょ」みたいなイメージがあると思うんですけど、そういう人たちにも、本当に入りやすい空間かなと思っていて。BASARAは意外とプロレス入門になるんじゃないかと。

――入門としてBASARAは非常に良い、という感じなんですね。

中野 はい。「プロレスってこういう面もあるよ」って。やっぱり初めての人って、パッて一回見に行ったとしたら、それがプロレスだと思うと思う。第一試合からメインまで見て、全部が全部すごい試合だったら疲れちゃうかもしれないし、「プロレスってすごいな」だけで終わっちゃうかもしれないですよ。それが「プロレスって楽しいな」とか、「ちょっとバカだな」とか、そういう。一回会場に足を運ぶのって、なかなか難しいと思うんですよ。知り合いに誘われたとか。そういうのでパッと見たときに、BASARAの「宴」とかBASARAの興行ってハマるんじゃないかな、と思うんですよね。

――初見の人にとっては、BASARAは入門として、プロレスのエンターテインメント的な要素も、リアリティの要素も含めて、喜んでいただけるような素地がすごく詰まっている、という。

中野 なんかニッチな団体だと思われると思うんですよ。でも、入ってみたらね、「すごく窓口広いな」って逆に思ってくれると思うので。ぜひぜひ一回、足を運んでほしいです。

――ありがとうございます。でも、お母さんがそれだけのプロレスファンというのは。お母さんは、実際にプロレスラーになった中野選手に対して、どういう言葉をかけられましたか。

中野 でも、アレですよ。「今日の試合はまだまだやったな」みたいな(笑)。そっちなんですよね。

――なるほど(笑)。

中野 僕、デビュー戦とかやっぱり心配されるのかなと思ってたら、「いやあ、もっと行けたね」みたいな。けっこうアレなファンだなと(笑)。

――玄人のファンとしての目線が厳しいんですね。

中野 うちのお母ちゃんはもうね、棚橋さんがヤングライオンのときからずっと追っかけてるんですけど。中村さんだったり、棚橋さんだったり、内藤さんだったりね、みんな大好きで、すごい追っかけてるんですけど。「いや、まだまだやな」って言われますね(笑)。

――でもやっぱり、息子さんがご自身が好きだったプロレスラーになったというところは誇らしいんじゃないですかね。

中野 そうですね。それはすごく喜んでくれてて。岡山の実家にいるんですけど、仕事の合間があればとにかく東京に来てくれて。

――試合を見に来てくれる。

中野 後楽園だろうが新木場だろうが板橋だろうが、どこでも見に来てくれてて。

――それはありがたいですね。家族の応援というのはね。

中野 ありがたいです。

――ちなみに、中野選手は当時は誰が一番好きだったんですか。

中野 ライガーさんが大好きです。ライガーさんにとにかく憧れてて。最初は本当ライガーさん。マスクマンがカッコいいなと思って、ライガーさんにハマってて。ずっとライガーさんの追っかけで。お母ちゃんもライガーさん好きで、一緒にプロレス見てて。そこから、僕が中学生ぐらいですかね?そのときぐらいに進路を決めると。仕事をするのか、高校、大学行くのかみたいなときに、何がしたいんだってなったときに、「プロレスやりたい」ってなって。そのころ見てたのがDRAGON GATEさんで。DRAGON GATEさんって身体が、僕とかと同じように、身長がない選手も多いじゃないですか。そのときに、なんか昔は新日本しか見てなくて、新日本だけ見てるとプロレスラーになれるとは思えないですよね。みんな大きいし。ライガーさんが当時ちっちゃいって言われてたって、ライガーさんって身体もすごいし、身長だって全然僕なんかより大きかったんで現実味がなかったんですけど、当時DRAGON GATE見てて、大変だとは思うんですけど、「もしかしたら、頑張って目指せるんじゃないか」みたいな気持ちがあって。そこから、プロレスラーになりたいってなりました。

――なるほど。そういうプロレスの影響がやっぱり大きいですよね。

中野 大きかったですね。

――それが今度は夢を叶えて、しかも団体最高峰王者になれるかもわからないというね。

中野 そうなんです。その当時から藤田選手を見てましたからね。当時はサスケ騙しでしたけど(笑)。しょっちゅう記者会見でサスケさんをテーブルにパイルドライバーをしてたみたいな、そういうイメージですね。

――やってましたよね。

中野 そのイメージでしたね、当時から。

⑦最後にファンへのメッセージ

――藤田選手も本当にセンスの塊みたいな存在で売ってて。スタイルがだんだんだんだん変わってきてますけど、それでもやっぱり、そういう才能を、未だにキラリと光るようなものを随所で見せたりするので。試合に対しても非常に楽しみだなと思います。それでは、最後にファンの皆さんへのメッセージをお願いします。

中野 本当にプロレスリングBASARAという団体がとにかく最高の団体だと思っているので。その中のメインイベントで中野が最高の試合をしますので、ぜひぜひ皆さん、2月20日の新木場大会、お試しでも何でもいいのでぜひ一度、遊びに来てください。

――今日はありがとうございました。

<インタビュアー:山口義徳 / プロレスTODAY総監督>

『伐折羅・弐佰四拾弐~宴~』
日時:2024年2月20日(火)開場19:00/開始19:30
会場:東京・新木場1stRING

▼ユニオンMAX選手権試合
≪王者≫藤田ミノル vs 中野貴人≪挑戦者≫

▼6人タッグマッチ
FUMA&KUBITO&ヤス・ウラノ vs SAGAT&神野聖人&竜剛馬

▼タッグマッチ
木髙イサミ&中津良太 vs 塚本拓海&トランザム★ヒロシ

▼タッグマッチ
風戸大智&X vs ツトム・オースギ&バナナ千賀

▼シングルマッチ
リル・クラーケン vs 真霜拳號

◆大会詳細はこちら

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