1年持たずに解任のクリンスマン監督、韓国サッカー協会は違約金11.3億円を支払う可能性…支払い義務条項が含まれているとも

就任から1年経たずに解任されたクリンスマン前監督[写真:Getty Images]

就任から1年が経たずに解任されてしまった韓国代表のユルゲン・クリンスマン監督(59)だが、違約金も相当な金額になるようだ。

2023年2月27日に韓国代表の監督に就任したクリンスマン氏。かつてはドイツ代表やアメリカ代表を指揮した中、就任当初から懐疑的な目を向けられてしまう。

就任から5試合勝利がなかった韓国。2023年9月のサウジアラビア代表戦で初勝利を収めると、そこから7連勝。ただ、アジアカップ2023では難しい戦いを強いられる。

グループステージを突破し、決勝トーナメントではサウジアラビア、オーストラリア代表と優勝候補を相手に120分の死闘で勝ち切るも、準決勝では格下のヨルダン代表相手に2-0で完敗。これにより、再び解任論が巻き起こることとなった。

また、ヨルダン戦を前にチーム内で揉め事が発生。ヨルダン戦では笑顔で相手を称えた行為が、負けていながら不適切だとし、国民の大きな反感を買っていた。

大韓サッカー協会(KFA)は、15日にアジアカップの内容を分析し、チームの状況について会議を行った中、「マネジメント能力に疑問がある」として、解任する方向性が示されていた。

そんな中迎えた16日、正式に解任が決定。1年持たずの解任となってしまった。

韓国『聯合ニュース』によれば、クリンスマン監督は2026年7月まで残っていたとのこと。北中米ワールドカップ後までの契約を結んでいたが、約2年半の契約を残しての解任となり、違約金を支払うことに。解任時は残り期間の年俸を支払う義務の条項が入っているという。

クリンスマン監督の年俸に関しては、29億ウォン(約3億3000万円)程度とされており、残り期間の支払いを考えると70億ウォン(約7億9000万円)程度の支払いが必要となるという。

さらに、コーチ陣も退任させており、その違約金も含めれば、総額で100億ウォン(約11億3000万円)になると見られている。

KFAのチョン・モンギュ会長は解任発表後に会見を行い「監督との契約解除に関する事項は、弁護士と相談しなければならない」と語り、「私が会長として財政的になにをすべきかを考えてみる」とコメントした。

また、今回の事態については「総合的な責任は協会、そして私にある」とコメント。ただ、「原因に対する評価はもう少し詳しく見て、対策を立てるようにする」とコメントした。

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